加山雄三(81)が16日、東京国際フォーラムで「ゴー!ゴー!若大将FESTIVAL 2018 in TOKYO」の1日目を開催した。

 16、17日の2日間にわたり開催される加山主催の音楽イベント。16年と17年にも行われ、今年で3回目の開催となる。

 コンサート前、取材に応じた加山。27日に演歌アルバム「演歌の若大将~Club光進丸」を発売する。収録曲「嘘よ」は光進丸で作曲されたといい、「レコード会社の人に聞いてもらったら、『いいね』って。じゃあ出しましょう」と発売のきっかけを話した。声質は「演歌に向いていない」としながらも、「カラオケでは演歌ばっかり」という演歌好き。演歌番組のオファーがあったら? と聞かれると「喜んで出ちゃうな」とニッコリ。会見中も「こんな感じで“ええんか”?」とご機嫌だった。

 ライブはスチャダラパーのBoseが司会を務め、さだまさし、前川清とクールファイブ、BEGINも登場した。加山は4月1日の沖縄コンサート以来初めて「光進丸」を歌唱し、4000人の観客を沸かせた。被災した光進丸について「悲しいけれど、感謝で見送りました。人身的な被害もなく、これほどなんでもない沈没はないんじゃないか」と語った。また「相方は失ったけれど、歌や思い出は残る。人間で言ったら36、7歳。老齢だから金がかかるし」と冗談を交えながら気丈に話した。

 消火後、いったん沈めた光進丸を引き揚げた船が「幸神丸(こうしんまる)」だったという。不思議な縁を感じたといい「ジーンと来ました。神様に抱かれて、墓場に向かっていったのかな」。新船の計画については「止まっちゃってる」としながらも「災害救助船のように、役立つものがいい」と希望を語った。

 現在81歳の加山。「4回目の成人式が終わって、“リボーン”って感じ。(光進丸の焼失が)新しい気持ちのきっかけになったし、演歌もあるし。希望を失わず、元気を頼りにやっていきます」と前向きだった。