日本テレビ系「笑点」の司会などで知られた落語家桂歌丸(かつら・うたまる)さん(本名・椎名巌=しいな・いわお)が2日午前11時43分、慢性閉塞(へいそく)性肺疾患のため横浜市内の病院で亡くなった。81歳。肺気腫などで入退院を繰り返し今年4月から入院していた。通夜・葬儀は近親者で営む。喪主は妻冨士子(ふじこ)さん。11日午後2時から椎名家・落語芸術協会合同のお別れ会(告別式)を横浜市港北区菊名2の1の5の妙蓮寺で行う。

 ここ数年、歌丸さんは入退院を繰り返してきた。「病気のデパート」とあだ名が付き、受けた手術は8回を数えたが、高座への情熱、執念はまったく衰えることはなかった。

 2年前の7月、芸歴65周年記念落語会は、医師の許可を得て入院先から高座に上がった。昨年6月には、左肺炎慢性呼吸不全の急性増悪で約10日間入院したが、退院したその日に落語会で仕事復帰。その姿は、「不死鳥」ともいわれた。ゆっくり休んでほしい、という周囲の言葉もあったが、何より落語が好きで、客の喜ぶ顔が励みになった。

 歌丸さんは「ギネス級にたくさん病気をした」と自虐的に言うこともあったが、あらためて体調について質問されると「落語の話をしましょうよ」。静かにストレートに、落語への情熱を見せていた。

 ◆慢性閉塞性肺疾患(COPD) かつては慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれた病気の総称。たばこの煙など有害物質を長期間、吸い続けることで肺に生じる炎症性疾患。患者の9割は喫煙者といわれるが、受動喫煙や周囲の環境でかかる場合もある。肺の気管支に炎症が起き、細くなることで空気が流れにくくなり、呼吸困難が起きる。歌丸さんはもともとヘビースモーカーで、9年前にCOPDと診断され、病気を患ってからは禁煙していた。