元宝塚歌劇団雪組トップスター早霧(さぎり)せいなが15日、大阪松竹座で、劇団トップ時代にも主演した「浪漫活劇 るろうに剣心」の初日を迎え、再び主人公・剣心を演じて関西へ“凱旋(がいせん)”した。

和月伸宏氏の人気漫画を原作に、流浪人・剣心が幕末から明治の動乱の時代を生き抜く物語は16年、宝塚歌劇で雪組公演としてミュージカル化。早霧は宝塚時代、トップ主演全5作で、宝塚大劇場の稼働率100%超えの記録を樹立したが、そのうちの1作が今作だった。

今回は、退団後、再び同じ男性主人公を演じる異例の挑戦。男性陣を相手に、抜群の運動神経を生かした立ち回りも見せた。

すでに東京・新橋演舞場での上演を終え、劇団の地元・関西での上演がスタート。この日は、劇団演出家で今作演出の小池修一郎氏もあいさつに立った。

小池氏は「宝塚でご覧になった方も、本当の男性でやると、こういう感じになるのか、と(新たな思いで)見てほしい」と呼びかけ、早霧については「朝の稽古、メークなしで(来て)本当の男性にしか見えなかった」と笑わせた。

すると、早霧も、小池氏のジョークにこたえて「はい、男役の女優です」とちゃめっけたっぷりに返し、客席をわかせていた。

大阪松竹座公演は24日まで。