京都造形芸術大学の学生が京都・南座公演のために制作した一文字看板が27日、南座の正面玄関に掲げられた。

同大学と松竹株式会社「南座」が産学連携プロジェクトの一環として、19年の正月公演「初笑い!松竹新喜劇 新春お年玉公演」(19年1月1~8日)と「喜劇 有頂天団地」(同年1月12~27日)の看板を制作した。

プロジェクトに参加したのは、日本画家として「ニッポン画」を提唱する造形大美術工芸学科の山本太郎准教授の指導を受けた27人の学生。今年6月には南座の歴史や従来の南座に掲げられていた看板を学ぶために、耐震工事中だった南座を見学するなど、「京都らしさ」と向き合いながら制作に臨んだ。

26日に京の年中行事「當る亥年 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎」が千秋楽を迎え、伝統のまねき看板がおりた南座の正面玄関に、制作された看板が掲げられると、学生たちは喜びの声を上げた。沿道を通りかかる人たちもその様子を撮影するなど、劇場前は温かな興奮に包まれた。

正月公演終了後には看板が入れ替えられ、同じく造形大の学生が制作した「有頂天団地」の看板が公演終了まで掲げられる。