米倉涼子(44)主演のテレビ朝日系連続ドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」(17日スタート、木曜午後9時)の制作発表が7日、東京・六本木の同局で行われた。米倉のほか、勝村政信(56)西田敏行(71)新キャストの市村正親(70)ユースケ・サンタマリア(48)ら総勢18人が出席した。会見で米倉は「低髄液圧症候群」を患っていたことを告白。病を乗り越え、新しい大門未知子にたどり着いた。

米倉演じる天才外科医、大門未知子が2年ぶりに戻ってくる。レギュラーの面々と新キャストに囲まれた米倉は「久しぶりなので緊張しますし、皆さんにお会いできてうれしいです」と笑みを浮かべた。

第6弾の放送を喜びつつも、病気と闘ってきたことを初めて告白した。「このドラマに入る前にミュージカルをやっていたんですけど、その1カ月前に病気になりまして」と切り出し、病名を「低髄液圧症候群」と明かした。

ふらつきや倦怠(けんたい)感、吐き気などの症状に悩まされたという。そして「『ドクターX』も出来なくなるんじゃないかって思った時、ドラマ監修の脳外科の先生に相談して、いろんなアドバイスや処置をしていただいて、何とか舞台に立てるようになったんです」と振り返った。ドラマに向き合う気持ちも変化し「患者の心に寄り添う医療の大切さと同時に、大門未知子のような俊敏な医療も求められていると改めて感じました。気合入ってます」と力を込めた。

現在は健康そのもので、「全然しんみりする話じゃないです!」と笑顔を振りまいた。長く共演する遠藤憲一(58)は事情に驚きつつも「涼子ちゃんがあんなに理路整然と話す姿見たことない」とジョークで米倉を爆笑させ、鈴木浩介(44)は、撮影で未知子おなじみのせりふ「私、失敗しないので」を2年ぶりに耳にした瞬間を振り返り、「鳥肌が立ちました。すごみがあります」と絶賛した。

病気は大門像にも変化をもたらしたようだ。米倉は「優しい大門未知子になっちゃってるかも知れないです。よく大門未知子って『オペしないと死ぬよ』って言うんです。愛情込めてるっていうことは分かっているんですけど、また違うとらえ方になったかな」と実感を込めた。

ほか内田有紀、岸部一徳、武田真治、清水ミチコ、藤森慎吾、今田美桜、戸塚純貴、河北麻友子、川瀬莉子らも出席した。【遠藤尚子】

◆低髄液圧症候群 脳や脊髄の周りを満たす髄液が頭部打撲などの外因性ショックにより漏れ出し、髄液の圧や量が低下することにより発症する。症状は頭痛、めまい、首の痛み、耳鳴り、倦怠(けんたい)感など。