「カメラを止めるな!」の、上田慎一郎監督(35)の劇場長編第2弾「スペシャルアクターズ」公開を記念し、出演した14人のキャストが集合し、初…そして唯一の座談会を開いた。座談会の最終回は、14人のキャストが、これから「スペアク」とともに、どう進んでいきたいか、存分に語った。俳優陣の言葉を、可能な限り、語ったままの形でお届けする。【聞き手・構成=村上幸将】
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山下一世(山本役=29)自分のことは何も考えていないですけど、作品は成功して欲しい。
宮島三郎(鬼塚役=38)自分は「カメ止め」を超えられなくても「カメ止め」以上の何かを残すことが出来る作品になったらいいなと思います。
清瀬やえこ(清水八枝子役=29)私は、この映画を見た時に、頑張っていれば誰かが見ていてくれる、助けてくれると、すごく感じました。キャスティングをしていただいた時からも思っていたんですけど…日常に鬱屈(うっくつ)としている人たちって、ものすごくたくさんいると思うので、明日も頑張ろうみたいに前向きになって欲しい。それに兄弟と姉妹の話でもあるので、家族や周りの人を大事にしよう。何が出来るのかと、たくさんの人の少しでも温かい気持ちになって欲しい。ネガティブな人に届いて欲しい。
河野宏紀(大野宏樹役=23)とりあえず、今年1番の映画になって無名、有名役者関係ないということを証明したいです。
川口貴弘(河田隆弘役=42)すごい作品に出させていただいた。これがあるから順風満帆さとは全く思わない。逆に、ここからが大変だと思うので、大きい分、ここで気を抜かないでドンドン、チャレンジして、これをきっかけに成長できたらベストですね。
三月達也(大和田克樹役=46)もちろん自分が役者として、これから食べていけるようになりたいと思うけれど…それを考えると、この作品が、いつかは終わるわけだから不安になる。上田監督が、9月25日のワールドプレミアの時に「今までは僕らの『スペアク』だったけど、これからは皆さん(観客)の『スペアク』です」って言った時に、ちょっと寂しい思いもあった。先のことを考えると正直、不安になるから、今はこの映画をいろいろな人に届けることを考えるように、あえてしています。
上田耀介(田上陽介役=27)1人でも多くの人に、この映画を見てもらいたいというのが1番ですかね。自分が今後、どうなるか分からないですけど、いろいろなジャンルの作品には出てみたいと思いますね。
大澤数人(大野和人役=35)まず両親に見てもらいたいのと(出身の)愛媛の人に見てもらいたいのと、たくさんの人に面白かったと言ってもらいたいです。
富士たくや(富士松卓也役=44)より1人でも多くの方に映画を届けたいというのがあって。あと、自分としては「カメ止め」の濱津隆之さん、しゅはまはるみさん、どんぐりさんのような“先輩”を追い掛けて、共演したいというのがあります。
原野拓巳(原田拓己役=28)何かにつながる映画になったらいいと思います。それは自分であったり、みんなの次の仕事であったり、誰かを好きになったりするきっかけであったり。「スペアク」が後世に残った時に、それを見て何かがつながればいいなと思います。
-某番組で上田監督の再現ドラマで監督を演じた
原野 ありましたね(笑い)やっぱり、似てるって言われるんですよ。顔の細さですかね? 今後も、やらせていただけるなら…でも、方言指導の先生が入ったんですが、関西の言葉が難しかった(苦笑い)
櫻井麻七(七海役=27)私は、これを見て多分、すごくワクワクしたり、ドキドキしたり、励まされたり、元気をもらったり、見てくれた人が幸せな気持ちになれる映画になっていると思うので。今後、「スペアク」がヒットしていくと「カメ止め」みたいにオファーがいっぱい来て、いろいろな作品に出会っていくと思うんですけど、みんなで「スペアク」を楽しくやっていたことを忘れずに、いろいろな仕事をしたとしても、誰かに何かを届ける気持ちを忘れずに、みんなが活躍していけたらいいなと思っています。
南久松真奈(麻奈役)自分には(今の世の中は)割と生きにくかったりするんですけど「スペアク」を見た時に、生きにくい人が生きていこうかと思える映画だった。生きていることが難しいとか、いろいろなことがあるなと思う人が見て、人生って良いかもねということが届いたらいい。役者としては、上田監督が「みんなの代表作にする」って言われていたので、実際、私は今までの中で本当にうれしい作品になったので、これからは役者として仕事が来たら確実に1つずつ、ちゃんとやっていけたらいいと思っています。
仁後亜由美(丹後真由役=34)作品に関しては、ワークショップオーディションから、ずっと一緒だったので、みんながライバルみたいな、アイドルグループみたいな気持ちでした。普通の役者としての仕事だと、そういう感じではないんですけど。この作品は結局、みんなが魅力があって、みんなで頑張らなきゃって気持ちがあって(ライバル心と)常に両方があるような感じでした。個人的に今後、どうなりたいか、というのは、応募した時から変わらないんですけど…お客さんに自分を見つけてもらいたいという気持ちが強いのと、商業作品とか良い作品に出たいから、そういう偉い人(業界関係者)に見つけてもらいたい…という、2つですね。
津上理奈(津川里奈役=27)私にとっては、本当に初めてのことばかりの作品なので、みんなそうだと思うんですけど、思い入れもかなり強い、公開されて、1人でも多くの方に見ていただく…プラス、愛される作品になっていったら、いいなと思っています。三月さんもおっしゃっていましたけど、始まったら終わってしまうので、悔いのないように今、できることは全部やっていくつもりでいます。
-「終わり」という言葉があったが「カメ止め」は都内2館での公開されてから、監督、俳優をはじめ作り手が、SNSで拡散し、広げていった。だから、公開は終わりではなく、公開を終わりにするか、しないかは皆さん次第では?
津上 じゃあ、ちょっと変えて…公開が始まってからが勝負で、終わらせないために自分に出来ることを全部やります。
-OLで、演技未経験の立場で撮影に臨んだ。今後は女優を続ける?
津上 あまり考えていなくて…興味はある。今回はすごく楽しかったですけど…。
そんなキャスト14人の思いを集約しているのは、大澤の言葉だろう。
「本当に、選んでいただいてありがとうございます…という言葉しか、出てこないですね」
次回からは、「スペアク」俳優14人座談会を受けて、上田監督が応じた単独インタビューを2回にわたってお届けする。



