09年にはるな愛(47)が優勝したトランスジェンダーのビューティーコンテスト「ミスインターナショナルクイーン」の日本大会「ミスインターナショナルクイーンジャパン2020」が21日、都内で開催された。

ウオーキングや水着審査、パフォーマンス審査を経て、ファイナリスト3人を選出。スピーチの最終審査により、モデルの高橋りおさん(21)がグランプリを受賞し、来年3月の世界大会(タイ)に日本代表として出場する。「他のみんながかわいくて、私は150%優勝しないと思っていました。本当にうれしいです」と喜びの涙を流した。

高橋さんは3歳のときに男の子が好きになり、また女性を同性と感じた。小学4年生のときに「女の子になりたい」と母に話すと、「そりゃそうだよね」と受け入れられた。

家族には認めてもらえたが、それでも自身の中では葛藤もあった。中学生の時に「容姿が男性的だったので、このまま女性になっても、暗闇に落ちるようなもの」と悩んだ。それでも「あまり深く考える性格ではないので、2日間くらい考えて、やっぱ女性が良かった」と持ち前の明るい性格で決心した。今年4月には性別適合手術を受けた。

「ミスインターナショナルクイーン」は04年からタイのパタヤで始まり、毎年3月に実施される。日本大会は今回が2度目で、前回優勝のタレントのvanさん(28)は今年の世界大会で6位に輝いた。高橋さんは「小学生のときに、はるな愛さんが優勝したのを見て、いつか私もと思っていました。出るからには優勝を目指します」と決意を口にした。はるな愛は「自分らしく、持っているもの出して、頑張って下さい」とエールを送った。【大野祥一】