女優高見こころ(35)が「NHKスペシャル 体感 首都直下地震」のドラマ「パラレル東京」(12月2日午後7時30分、同3~5日午後10時放送)で、災害報道を担当するテレビ局の報道記者・高野友美を演じる。

マグニチュード7・3の首都直下地震が発生した様子を描く。入社4年目の「ナイトニュース」サブキャスターのアナウンサー倉石美香(小芝風花)は、突然発生した首都直下地震に巻き込まれる。メインキャスターが行方不明になったため、編集長の江口繁之(高橋克典)に自分が伝えると志願する。未曽有の被害を伝える中、同僚や家族が火災に巻き込まれ連絡が途絶えるが報道を続ける。

高見は「今回の役が決まってから現役の記者にお話を聞いたり、災害関係の映像や情報を調べたり、NHK局内で毎回行われている訓練にも参加させていただきました。被災して家に帰れず、家族や自分の家がどうなってるかも分からない状況の中、情報を伝える使命を全うしようと必死に働く精神力の強さ。報道という仕事をされてる方々は、災害などの問題が起こった時、いかに迅速に正確に伝えていくのか。その情報で多くの人が救われることもあれば、失ってしまうこともある。とても繊細で恐ろしく難しい仕事なのだと今回の役を通して感じました」と振り返った。

神戸出身で小学5年の時、1995年(平7)1月17日の阪神・淡路大震災を体験している。「番組はフィクションですが、ドキュメンタリーのように現実と錯覚してしまうほど、リアルに丁寧に描かれている。少しのタイムロスが命取りになる。疲弊していく中で葛藤しながら記者という自分の使命を果たそうとする。仲間に支えられながら進んでいることをとても感じました。役者として、1人の人間としても多くを学ばせていただいた現場に感謝しています」。

このドラマの撮影中には大型台風が直撃して帰宅することができず、東京・神南のNHKにキャスト、スタッフで泊まることになった。

「今回の作品とリンクするような出来事やテレビの情報に、これはもはやドラマではなくなるのでは、という身が引き締まる思いでした。地震や台風などの災害が絶えない今、自分に何ができるのだろうと考え、私自身非常食をそろえたりと少しずつ行動に起こしています」と話している。

◆高見(たかみ)こころ 1984年(昭59)3月16日、神戸生まれ。05年タレントデビュー。05~09年関西テレビ「南海パラダイス」レギュラー。11年日本テレビ「恋のから騒ぎ」17期生。17年映画「結婚前夜」主演。19年ラジオ「ミュージック・バード ココロ モニカのタピオカミルクティ」。紙芝居師としても活動。現在、石井食品「イシイの本気CM~ミートボールお弁当ver.~」出演中。趣味はカメラ、映画観賞。162センチ、スリーサイズは82-58-84センチ。血液型A。