新型コロナウイルスに感染した志村けん(70)が、主演予定だった映画「キネマの神様」への出演を辞退すると26日、所属するイザワオフィスと映画を配給する松竹が連名で発表した。

同事務所は「このたび、株式会社イザワオフィス所属タレント 志村けん が、松竹株式会社配給の映画『キネマの神様』への出演を辞退することになりました。つきましては、ここにご報告申し上げる次第です」と記した。

新たな出演者や撮影スケジュールについては「現時点で協議に至っておりません」とした。

イザワオフィスの井沢健社長は「今年70歳を迎えた志村にとって、本作品は人生で初の主演映画ということもあり、大きな勇気と強い意気込みで臨んでいました。それだけに、山田組の皆様にご心配とご迷惑をおかけする事になってしまい、志村も私共も、大変申し訳なく思っております。そこで此度、出演を辞退させて頂くことに致しました。作品のご成功を心よりお祈りすると共に、志村が病に勝ち、いつかまた山田組の皆様と一緒に撮影させて頂くことを願っております」。

松竹の大角正常務取締役映像本部長は「ご出演辞退のお申し出を頂き、大変残念でなりません。しかしながら、治療に専念させていただくことを山田監督ものぞんでおり、お申し出をお受けすることとさせて頂きました。山田組一同、いつかまた志村さんとご一緒できることを強く願っています。そしてなによりも、志村さんが1日も早くご回復されることを、心よりお祈り申し上げております」とコメントを発表した。

志村の新型コロナウイルス感染は、同事務所から25日に発表された。今月17日に発症し、倦怠(けんたい)感があったため自宅静養に入った。19日に発熱と呼吸困難の症状が出て、20日に訪問診察を受けた際、医師の判断から都内の病院に搬送。重度の肺炎と診断されてそのまま入院していた。