宝塚歌劇団は9日、歌劇の全公演について、中止期間を6月末までに延長すると発表した。劇団では3月の兵庫・宝塚大劇場での花組公演、東京宝塚劇場での星組公演以降は、一切上演できていなかった。ともなって、7月以降の公演予定は宝塚、東京ともにスケジュールの見直しも含めて検討するという。

これにより、10月11日付での退団を発表している雪組トップ望海風斗(のぞみ・ふうと)、トップ娘役真彩希帆(まあや・きほ)と、来年2月14日付で卒業する月組トップ珠城(たまき)りょう、トップ娘役美園さくらの退団日も、それぞれ延期されることが決まった。

現在、生徒は稽古を取りやめ、自宅待機しているという。

劇団では、3月に宝塚の星組公演千秋楽、東京では雪組公演千秋楽を一部上演するなどしたが、花組新トップ柚香光の本拠地お披露目だった宝塚の花組公演「はいからさんが通る」は3月13日に開幕予定だったが、全公演中止に。星組新トップコンビの本拠地お披露目だった東京宝塚劇場の星組公演「眩耀(げんよう)の谷~舞い降りた新星~」「Ray-星の光線-」は同27日に初日予定も、先送りになったままだった。

新型コロナウイルス感染防止の政府対応などを受けて都度、公演中止を発表してきたが、4月7日には、緊急事態宣言が発令される状況を鑑みて、中止期間を「当面の中止」とし、この日、その期限が「6月末」と発表された。

また、4月24日からは、宝塚で、月組「WELCOME TO TAKARAZUKA -雪と月と花と-」「ピガール狂騒曲」の幕開けを控えており、同公演には、106期初舞台生が出演し、毎年恒例のラインダンスを披露予定だった。

劇団では、初舞台生の今後についても「まだ検討中で何も決まっていません」と話したが、再考されることになりそうだ。

また、スケジュール再考となるのは、東京特別、大阪公演や、全国ツアーも対象になっているが、同じく現状では「どの公演がいつとか、などは、まったく何も決まっていません」とした。