大ベテランの女性漫才師で漫才協会名誉会長の内海桂子(うつみ・けいこ)さん(本名・安藤良子=あんどう・よしこ)が多臓器不全のため22日午後11時39分に亡くなったことが28日、分かった。97歳だった。所属のマセキ芸能社が発表した。遺族の意向で、27日に近親者のみで密葬を行ったという。

内海さんは今年1月中旬まで漫才協会の公演に出演していたが、同月末から体調を崩して入院。一時は回復してリハビリにも励んだが、新型コロナウイルスの影響で見舞いが禁止となり、4月には24歳年下の夫でマネジャーの成田常也さんも脳出血で入院していた。

桂子さんは16歳の時に初舞台を踏み、漫才の世界に入った。50年に弟子の内海好江さんと女性漫才コンビ「桂子・好江」を結成。テンポのいい笑いで、東京漫才の第一人者として人気者になった。97年に好江さんが亡くなった後は、ピン芸人として1人で舞台に立ち、自作の都々逸を披露するなど、大御所として人気を集めていた。

また、漫才協会会長も務め、ナイツなど若手の育成にも尽力した。99年に結婚した成田さんの協力を得て、10年からツイッターも始め、毎日のように更新して数多くのフォロワーを持っていたが、成田さんの入院によって4月14日を最後に更新がなくなっていた。

紫綬褒章、勲四等宝冠章も受章した。