日向坂46齊藤京子(23)のファースト写真集「とっておきの恋人」(主婦と生活社)が今月19日に発売され、好調な滑り出しを決めている。初版11・5万部で、発売前に1万部の重版が決まって12・5万部からスタート。さらに発売直後から全国書店からの注文が殺到し、3万部の重版が決定。累計発行部数は早くも15・5万部となっている。

好調の要因の1つが、齊藤の強いこだわりだろう。アイドルとしての目標「国民的彼女」にちなんで、テーマは「令和最高の彼女とデート」。23区内の有名デートスポットなど、オール東京ロケを行った。

19年に写真集発売が決まったことをスタッフから伝えられた際、齊藤は喜ぶと同時に、すぐさま「こういうコンセプトにしたい」「こういう場所に行って、こういう撮影がしたい」など、約2時間にわたってマシンガンのごとく要望や構想を伝えたという。「写真集はずっと夢見ていたお仕事だったので、坂道グループの先輩たちの写真集を見て、『いつか自分が出せるとしたらこういう内容にしたいな』とずっと考えていました」と明かした。

アイドルとして、特にこだわりの強いメンバーだ。テレビ番組やライブパフォーマンスでの見られ方には人一倍、気を使う。本番前には、鏡に囲まれたメーク室で、さまざまな角度から何度も入念にチェックすることもある。

握手会でも、「きょんこシチュエーション」と題して、「花火大会」などのシチュエーション設定に合わせて、アドリブでさまざまなトークを展開するなど、ファンサービスを工夫している。加入時から4年以上一貫しているキャッチーな「ラーメン大好き」キャラクターも含め、ブレないこだわりと高いプロ意識で、ファンを飽きさせないアイドルだ。

売り上げ好調の要因は、人気の高さだけではなく、明確なビジョンを持ち、目標に向かって一直線に努力できる齊藤のこだわりの強さにもあるのだと感じた。「とっておきの恋人」は、19年2月にけやき坂46(読み:ひらがなけやき)から日向坂46に改名して以降、グループ初のソロ写真集でもある。バラエティー番組を中心にメンバーの露出も増えており、日向坂46にとってもさらに勢いを加速させるきっかけになりそうな1冊だ。【横山慧】