演歌歌手岩本公水(45)が、昨年から今年にかけて故郷・秋田県で続いている記録的な大雪への被害支援活動を行っていることが21日までに分かった。

コロナ対策の除菌ボトル(容器のみ、ストラップ付き)を500本作製。自身で描いた笑顔のマスコットシールをはり、1本1000円で販売している。これまでに400本以上を売り上げて約40万円が集まった。

これを実家のある羽後町や近隣の横手市、湯沢市、東成瀬村の4市町村に今月末、10万円ずつ送るという。4市町村とも、今年1月に自衛隊の災害派遣要請を行い、災害救助法の適用を受けている。

実家近くに住む高齢者が屋根から落ちた雪の下敷きになって亡くなり、親類宅も雪に埋もれるなどの被害が生じている岩本は「除雪をいくらしても雪が降り続けるから、雪を捨てる場所がなくて、家が埋もれている。そんな様子をテレビで見ると、怖くて悲しくて涙が出て、動けなくなりました」と心情を明かす。そして「私に何かできることはないだろうか。雪国に育ててもらったのに肝心な時に何もできない。そんな時に、この除菌グッズをチャリティーで販売して売り上げを寄付しようと思いつきました」と支援を決めた経緯を話した。

第2弾の支援活動としてさらに500本のボトルを追加で作る予定。購入方法などの詳細は(株)吉野音楽事務所「雪支援」係(電話03・5572・6260)まで。

◆秋田県の降雪被害状況 秋田県庁のホームページ(19日現在)によると、昨年12月から今年2月にかけての大雪で人的被害は247人で、そのうち死者が16人、重傷者が131人。住家被害は123棟。自衛隊への災害派遣要請は1月上旬に横手市、湯沢市、羽後町、東成瀬村の4市町村に行われている。災害救助法の適用は横手市など7つの市町村が対象で、避難所設置や雪下ろしなど障害物の除去が行われた。