NHK大河ドラマ「青天を衝け」(日曜午後8時)で新選組副長、土方歳三役を演じる俳優町田啓太(30)がオンラインで合同取材会を行い、意気込みを語った。

13話から登場。幕臣になった渋沢栄一(吉沢亮)とある任務で出会い、同じ農民出身ということで意気投合する。

特技が剣道という町田は、土方歳三役に「お話をいただいた時からすごく楽しみにしていた。時代劇が好きで剣道を始めたので、新選組土方歳三ということで、もしかしたら殺陣もあるんじゃないかと、心ひかれていた」と笑顔。新選組のダンダラの羽織に袖を通してみて「いろんな意味で大きいですね。身が引き締まります。子どもの頃、田舎町で木の棒を振り回していた自分からすると感慨深いです」。

土方像について「鬼の副長として狂気もあったりしますけど、自分にも厳しく、周りにも筋を1本通そうとやっていた人物。本当に心が強くないとできないことで、相当いろんな考えを自分に落とし込んでやらなければできない」とし「強くあらねばと思っている。どう生きるか、どう死ぬかに重きを置いていた人物だと思うので」と話した。

土方との共通点について「武家ではないところから、どういう思いで武士になったのかを吐露するシーンがあるのですが、僕も田舎出身なので、シンパシーを感じて演じています」。また「僕は東京に来たころは田舎者をあまり出したくなくて服を頑張って学んだりしたのですが」と笑い、「そういうところは土方もあったんじゃないかと。僕は芸能界やスポーツの世界にあこがれを持っていて、土方はそこが武士になっている。分かるなあと」。

一方、似ていない点を聞かれると、鉄の掟(おきて)といわれた新選組の局中法度を念頭に「あえて言わせてもらうなら、僕はそんなに人に無理強いはしない」と笑顔。「そうせざるを得ない時代だったという気持ちは分かりますが、僕はそんな決断はできない小心者なので」と話した。