フジテレビは28日、「適応障害」治療のため芸能活動を休止し、同局系の7月期主演連続ドラマを降板した女優深田恭子(38)の代役に、女優比嘉愛未(34)を当てることを決定した。開始が迫る中、朝ドラヒロインなどを経て抜群の演技力と経験を持つ比嘉が、重責を前向きに引き受けた。

タイトルは「推しの王子様」(木曜午後10時)。比嘉が演じるのは女性向け恋愛ゲームを手掛けるベンチャー企業社長。次回作に悩む中で自社の大ヒットゲームのキャラにそっくりの、渡辺圭祐(27)演じる不作法、無教養、無気力なイケメンと出会い、彼を雇って理想の男性に育てる現代版の“逆マイ・フェア・レディ”的ストーリーという。

深田の降板発表からわずか2日での決定にも比嘉は「このたび大きなお役目をちょうだい致しましたが、今までいただいてきた役、どれも全て全身全霊で演じてきました。それは今回も変わらず、気持ちは同じです。とにかく、皆さんの日常を明るく照らす作品になるよう最後まで全力で務めてまいります!応援していただけると幸いです」と気合十分。「深田さんの1日も早いご回復を願っております」とコメントした。

突然の降板に関係者は代役探しに奔走した。6月から4カ月近くスケジュールの空きがあり、「深田の代役」の重責をこなせる精神力と実力を兼ね備える条件に合致したのが、深田と所属事務所は違うが、比嘉だった。比嘉は、来月2日開始のテレビ東京系連ドラ「にぶんのいち夫婦」(水曜深夜0時40分)にも主演するなど多忙。だが「にぶん-」は今月28日夜にクランクアップ。奇跡的にスケジュール調整が可能だった。

比嘉はフジテレビでも「コード・ブルー」シリーズにレギュラー出演するなど実績、実力とも十分で白羽の矢が立った。狩野雄太プロデュサーは「このようなタイミングで快くお引き受けくださった比嘉愛未さんには深い感謝の念しかございません。比嘉さんは圧倒的な美貌と、芯があり凛(りん)としたたたずまいの一方でおちゃめな雰囲気も持ち合わせていらっしゃいます。多面的な魅力があって自立した女性像を、比嘉さんならばすてきに演じていただけると確信しております」などと話している。

 

◆比嘉愛未(ひが・まなみ)1986年(昭61)6月14日、沖縄県生まれ。03年から地元で広告モデルとして活動。05年映画「ニライカナイからの手紙」で女優デビュー。07年上半期のNHK連続テレビ小説「どんど晴れ」では、オーディションで2516人の中から勝ち抜いてヒロイン。09年NHK大河ドラマ「天地人」出演。15年日本テレビ系「恋愛時代」で民放連ドラ初主演。16年映画「カノン」主演。169センチ。血液型B。