元フジテレビでアイドル女子アナの元祖、フリーアナウンサーの寺田理恵子が、15日に60歳の誕生日を迎えた。2代目ひょうきんアナウンサーとして人気爆発して結婚退社。14年に仕事復帰してからは一から歩みを始め、今は大きな夢に踏み出している。

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1984年(昭59)にバブル真っ盛りにフジテレビ入社。バラエティー「オレたちひょうきん族!」の人気コーナー「ひょうきんベストテン」の2代目ひょうきんアナウンサーに起用されてアイドル人気が爆発した。

「今じゃ放送できないですよね(笑い)。裸の芸人さんに突然、抱きつかれたりして。でも、セクハラという言葉もない時代ですから。CDを発売させていただいたり、水着姿でリポーターをやらせてもらったり、いろいろなことにチャレンジさせていただきました。皆さんの愛情に包まれて、とても楽しい時代でしたね」

89年7月に寿退社してフリーに。離婚を経て、00年の再婚を機に仕事を辞めて、家庭に入った。それでも10年前、50歳の誕生日を迎える時に通信制の大学で認定心理士の資格を取った。そのあと、青学大のワークショッププログラムデザイナーの教室に通った。

「仕事復帰のためというよりも、母を認知症で亡くして、残った父に生きがいがなくなったみたいだったんです。高齢化社会が進む中でワークショップというか、高齢者たちの居場所を作りたいと思っているんです。例えば、認知症の方たちの前で発声練習をするとか。けんかしながらでも、いいんですよね。そういう形で、オンラインを使って話を聞いてあげるだけでもいいと思うんです。それを今、研究しています」

60歳になったが、健康には自信がある。美魔女ぶりを見せている。

「メチャクチャ健康です。ヨガしかやってないんですけどね。60歳って高齢者の初心者ですからね。『まぁ、若いわね』って言われるのが楽しい(笑い)。コロナ禍が明けるであろう来年には“アラ還朗読会”をやろうと思っています。所属事務所の『生島アカデミー』では、アナウンサー志望者向けに講師をやらせてもらっています。成功体験だけじゃなく、失敗をもとにアドバイスできるのも私の強みですね(笑い)」

1度は家庭に入って途絶えた仕事。今は、ずっと続けるつもりだ。

「お声をかけていただければ、何歳までも頑張ります。だからこそ、高齢者向けのクラブを、新しいメディアを作ってみたいと思うんです。今までとは、違うことができるんじゃないかと模索中です。だから今、SNS関連の本をよく読んで研究しているんです。YouTube、ブログの後に来るものは何なのか。私の朗読教室に来る人は、新聞の折り込み広告を見て来てくれる人が多いんです。新しいものだけじゃないんですよね。“大人の部活”を作ってみたい。それが今の私の夢です」

元祖アイドル女子アナは美魔女になってもかわいいままだ。

(終わり)

◆寺田理恵子(てらだ・りえこ)1961年(昭36)7月15日、東京生まれ。聖心女子大を卒業し、84年フジテレビ入社。89年にドラマ演出家との結婚を機に退社しフリーになるも98年に離婚。00年に一般男性と再婚、引退したが、12年に死別。14年にTBSラジオ「生島ヒロシのサタデー・一直線」で仕事復帰。認定心理士資格取得。血液型A。