モデルで女優の石川恋(28)が、日本テレビ系ドラマ「イタイケに恋して」(木曜午後11時59分)に、ヒロイン谷村結花役で出演している。このほど、日刊スポーツの取材に応じた。インタビューを、前編と後編に分けてお送りする。以下、後編。

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19歳の時、渋谷を歩いていたらスカウトされた。大学進学を機に栃木から上京し、バイト漬けで刺激のない日々を変えたいという気持ちもあり、芸能界に飛び込んだ。

「栃木にいたころから、TGC(東京ガールズコレクション)を見に行ったり、雑誌を買って、ファッションとかメークも勉強していたので、芸能界に対する憧れはどこかにあったと思います。大学進学を機に、いろんな夢をもって上京してきたんですけど、実際ふたあけてみたら、大学行って奨学金を返すためのバイトの繰り返しでした。バイトも必死になりすぎて、大学に遅刻しちゃったり。『何のために東京に来たんだろう』って。入りたかったダンスサークルも、練習が多くて入れませんでした。生活することだけで精いっぱいになっていた時に、スカウトしていただけて転機というか、新しい事を始めてみたいなっていう気持ちでした」

デビュー後はモデルとして活動していたが、13年の「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶応大学に現役合格した話(=ビリギャル)」のカバーモデルで一気に注目を集め、金髪の美少女と話題になった。1つのターニングポイントにもなったという。

「ビリギャルをきっかけに、(日本テレビ系)有吉反省会にも出演させていただきました。放送当日にはSNSのフォロワーが5000人くらいだったのが、2万人になっていました。ものすごく校則が厳しい高校だったので、その反動もあって卒業式の翌日に金髪にしました(笑い)。ビリギャルは、1つの大きなターニングポイントです。芸能活動についてどうしようか悩んでいた時期でした。就職する考えもありましたが『なんかこの道でやっていきたいな』って思えたのは、ビリギャルのみなさんとの出会いがきっかけになったと思います」

ビリギャルから今年で8年目を迎える。この8年を「想像していなかったことの繰り返しでした」と振り返った。

「まず私は、CAになりたいと思って大学に入りました。大学3年で留学しようと決めて入学したのに、それがまさか留学にも行かず、芸能界を選んでいるなんて(笑い)。前まではお芝居に対して『絶対にむり。私にはできない』って言っていたのに、今は女優を中心に活動したいって思っていたり。まさか、そんなことになるなんて思っていなかったので。さらに、あんなにギャルだった私が『CanCam』の専属モデルになっていたり。なんか夢みたいな、今も幻みたいな気持ちで毎日生きています」

モデルに加え、女優業でも出演作が尽きない。直近では、9月17日公開の映画「マスカレード・ナイト」が控えている。同作は、木村拓哉主演、長澤まさみがヒロインを務める、大人気作だ。大ヒットを記録した前作「マスカレード・ホテル」の続編で、豪華キャストが出演することでも、多く注目を集めている。

「今回も、すごく豪華なキャストさんが(舞台となる)ホテルにいらっしゃるので、犯人が誰なのか、どういうトリックなのか予想できない展開になっていると思います。パーティーのシーンがとても重要になってきます。仮装客が多くパーティーにいるので、見ていて楽しい絵がずっと続くと思います。ストーリーはもちろんですけど、豪華なキャストさんがどんどん来るホテルと、セットの豪華さにも、注目していただけたらと思います」

7月18日で、28歳になった。今後について問うと、尊敬しているという長澤からの言葉も交えて答えてくれた。

「年齢や性別、立場とかの枠にはまることなく、自分の興味のあること、やってみたいことにどんどん挑戦したいです。役も出会いで、挑戦だったりするじゃないですか。そういうのも自分で自分の限界を決めずに、どんどん何事にも挑戦していきたいなって思います。その積み重ねで、ステキな30代を過ごしたいなって思います。尊敬している長澤まさみさんが『30代、すごく楽しいよ』っておっしゃっていたので、そういう30代を迎えられるように準備期間というか、残り20代の2年間を過ごしていきたいです」

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