米人気ドラマ「スタートレック」シリーズで宇宙船U.S.S.エンタープライズ号のカーク船長役を演じた俳優ウィリアム・シャトナー(90)が、実生活でも宇宙に行くことが明らかになった。

Amazonの創業者ジェフ・ベゾス氏が出資する民間宇宙企業ブルー・オリジンの宇宙船「ニューシェパード」の2度目の有人飛行に搭乗することになったと、米ABCテレビが報じた。実現すれば、シャトナーは7月に初の有人飛行を行ったニューシェパードに搭乗した82歳の女性を抜き、史上最高齢の宇宙飛行経験者となる。

芸能情報サイトTMZによると、来月15日に打ち上げを予定しており、前回の打ち上げと同様に15分程度の宇宙旅行になるという。競売にかけられた初の有人飛行の座席は2000万ドル(約22億円)以上で落札されているが、シャトナーがいくら支払ったのかは明らかにされていない。また、一緒に搭乗するクルーの詳細も分かっていない。

関係者によるとシャトナーの宇宙体験はドキュメンタリー向けに撮影される予定だというが、カーク船長の衣装を着用して搭乗するのかどうかは明らにされていない。

7月に行われたニューシェパードの初の有人飛行では、ベゾス氏ら4人を乗せたカプセルが宇宙空間の端に到達してクルーが数分間の無重力状態を楽しんだ後、パラシュートで降下を始め、テキサス州の砂漠に着地した。

宇宙企業スペースXも民間の乗客4人を乗せた宇宙船クルードラゴンの打ち上げに成功しており、米国では宇宙旅行ビジネスの競争が加速している。(ロサンゼルス=千歳香奈子)