元アイドリング!!!の女優倉田瑠夏(25)が、19日から東京・渋谷の伝承ホールで上演される舞台「舞姫~ディーヴァ~」(23日まで)の主役・柊舞(ひいらぎ・まい)に抜てきされた。大規模キャバクラグループの令嬢だった女子高生の舞だが、IT企業に買収され父が突然死ぬ。父の無念を晴らすためキャバ嬢となり復讐(ふくしゅう)を目指す。製作総指揮で「女帝」「嬢王」「夜王」など水商売劇画の第一人者の漫画原作者・倉科遼氏(71)から直々に指名された。

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倉田は5歳の時からダンスを始め、舞台へと進んだ。

「お芝居は、踊るのとまた違う。感覚的に自分の言葉でいろいろと伝えるのが、すごい小さい時から苦手。しゃべったりするのがすごい苦手だったので。ダンスはその代わりみたいな感じでした。ダンスは、みんなにいろいろなことを伝えられる、笑顔を与えられたりするなって思っていました。舞台でも同じようなものを、感じることができました。みんなに笑顔になってもらったり、感動してもらってるのを感じるっていうのがすごい。ダンスとお芝居は、ちょっと似ている部分もあり、そうでもない部分もありますね」

芝居のせりふ覚えは、作品ごとに一からやり方を思い出す。

「毎回、せりふってどうやって覚えるんだっけ、というところから入りますね(笑い)。今回は、すごくうれしすぎて、全力で頑張っています。もちろん、いつも頑張ってるんですが、もう力が入りまくりですね」

倉科氏は、来年はダンスをメインにした舞台の制作を考えている。

「日本中からダンスをやるために集まってきた子たちの話を、倉田さんを主人公にして作りたい」と話している。

倉田がダンサーに憧れたのは、主役よりも、それを支える役割に魅力を感じたからだ。

「主人公の歌ってる人よりも、後ろで支えてる人の方が私は小さい時から好きなんです。そういう方々にすごい憧れがあったので、そういう位置になりたいなって思ってたんです。アイドリング!!!のオーディションに受かって、エイベックスに入って『バックダンサーになりたいです』って言ったら笑われちゃいました。自分が歌ってんのに何言ってんのって。そりゃ、そうですよね(笑い)」

今はバックダンサーではなく、舞台で自分が主役として演じ、そして踊ることに魅力を感じている。

「お芝居をして、たくさん踊れる『舞姫~ディーヴァ~』は最高。舞台でダンスを踊れるのはうれしいですね」(続く)

◆倉田瑠夏(くらた・るか)1996年(平8)8月4日、大阪府生まれ。5歳からダンスを始め、09年に「a-nation」のアクトダンサーに合格、TRFのバックダンサーを務める。10年にアイドルグループ「アイドリング!!!」に加入。11年に舞台「STRANGER THAN PARADISE」で女優デビュー。15年のアイドリング!!!全メンバー卒業後は舞台を中心に活動。保育士、幼稚園教諭、ベビーシッターの資格を持つ。趣味は海外ドラマ鑑賞、アクセサリー集め、スノーボード。160センチ。血液型O。