9日に米フロリダ州オーランドのホテルの部屋で急逝した米ドラマ「フルハウス」などで知られる俳優ボブ・サゲットさん(享年65)の死因が、新型コロナウイルスワクチンのブースター接種(3回目の接種)によるものだとの陰謀論が広まっている。

スタンドアップコメディーの全米ツアー中だったサゲットさんは、前夜まで元気にステージに立っていたが、翌日の夕方に意識不明の状態で倒れているのが発見され、その場で死亡が確認されていた。薬物使用の痕跡や事件性の可能性はないといい、死因はまだ明らかになっていない。

しかし、サゲットさんが昨年12月13日に自身のボッドキャストの番組で「最近、ブースターを接種した」と語っていたことから、反ワクチン派で有名な陰謀論者がサゲットさんはブースター接種による副反応で亡くなったとする説をネット上に投稿。それが拡散され、うわさが広まっているとオンラインメディアが伝えている。

コロナワクチンの陰謀論を巡っては、最近も昨年末に99歳で亡くなった女優ベティ・ホワイトさんが亡くなる直前にブースター接種を受けていたとのうわさがネット上で広まり、それが死因となっている可能性がささやかれ、関係者が否定する騒動に発展していた。

サゲットさんはこの1カ月ほどの間に、新型コロナウイルスに感染していたことを亡くなる直前に明かしていた。(ロサンゼルス=千歳香奈子)