NHK正籬聡放送総局長の定例会見が19日、東京・渋谷の同局で行われ、昨年大みそかの「第72回紅白歌合戦」について「多様性やジェンダーに一定の配慮をして放送した。いろんな意見あるけれど、1つ1つの意見聞きながら、よりよい紅白にしていきたい」と述べた。

今年は「カラフル」をテーマに、「紅」「白」に分けていた司会の呼称を「司会」に統一するなど新たな試みを行った。司会の区別をなくしたことについて「一歩新しいもの、多様性に踏み出していくことを考え、司会に関しては『紅白』でなくやりましょうとなった」と説明。「時代に合わせて紅白のありようを考えていくことが大切」とした。

平均世帯視聴率は歴代最低となったが、「世帯平均視聴率だけを見て判断するのは危険だと思う」。録画やNHKプラスでの見逃し配信など視聴が多様化していることを念頭に「いろんな指標を見ていく必要があるのでは。世帯視聴率オンリーでは一面的になってしまうし、視聴者のニーズに応えられなくなってくる」と語った。