テレビ朝日は10日、亀山慶二代表取締役社長からの辞任の申し出を取締役会で受理し、同日付で辞任したことを発表した。昨年スポーツ局社員・スタッフによる不祥事が連続したため監査・検証を行った際に、亀山氏が統括するスポーツ局と意思疎通を欠いていたことや、亀山氏による会社経費の私的使用が発覚したことを理由としている。

◆テレビ朝日の最近の主な不祥事など

▽2021年

◆20代女性社員が店の外に転落 東京五輪閉会式が行われた8月8日夜に、同局番組スタッフが緊急事態宣言下にあった東京・渋谷で10人の飲酒会合を開催。翌9日未明にスポーツ局女性社員1人が誤ってカラオケ店2階窓から転落、左足の骨を折るなどの重傷を負った。搬送された1人を含むスポーツ局社員6人を、10日間の謹慎処分とした。

◆男性社員が窃盗および住居侵入の疑いで警視庁麻布署に逮捕 ビジネスプロデュース局に勤務する男性がワイヤレスイヤホンを盗んだとして、警視庁麻布署に逮捕されたと、8月19日、同局が発表した。

◆情報番組「大下容子ワイド!スクランブル」の不適切演出 同番組内にある「視聴者からの質問にお答えするコーナー」で、昨年3月以降、事前に番組側が用意していた質問が視聴者からの質問として放送された事例が10月21日、見つかった。同局は、番組のチーフプロデューサーとプロデューサーの減給1カ月、情報番組センター長をけん責処分とした。放送倫理・番組向上機構(BPO)は11月にこの件の審議入りを決めている。

▽2022年

◆男性社員、詐欺容疑で逮捕 セールスプロモーション局ソリューション推進部長が経済産業省の「IT導入補助金」を不正受給したとして2月8日、大阪府警が詐欺容疑で逮捕した。