TOKYO FMは1日、作家の村上春樹氏(73)がDJを務める同局のラジオ番組「村上RADIO」初の公開収録イベント「村上RADIO公開収録 和田誠レコード・コレクションより@The Haruki Murakami Library」を、都内の早大国際文学館、通称・村上春樹ライブラリーで20日午後3時半から実施すると発表した。

今回の公開収録イベントは、村上氏の小説のイラストをはじめ、数々の作品を手がけ、親交があり、19年10月83歳で亡くなった、イラストレーターの和田誠さんが残したレコードの中から、村上春樹ライブラリーに寄贈されたコレクションの一部を、村上氏が自らえりすぐり、解説をしながら音楽をたしなむ貴重な時間となりそうだ。村上氏は、同局を通じて「ガラス張りのスタジオで、中は丸見えです。なんか緊張しますね」とコメントした。

番組ホームページでは、イベントの特別観覧席「村上RADIOスペシャルシート」を抽選で10人にプレゼントする企画を、10日午後11時59分まで実施中。イベントのもようは24日午後7時から、TOKYO FMをはじめJFN系全国38局ネットで放送する。

「村上RADIO」は、村上氏がラジオDJに挑戦し、自ら選曲も担当する特別番組シリーズで、2018年(平30)8月5日の第1回を皮切りに、今年3月27日放送回まで全36回、放送。同18日には、ロシアのウクライナへの侵攻を受けて、特別版として「村上RADIO特別版 戦争をやめさせるための音楽」を放送。ミュージシャンたちがプロテスト・ソングとして声を上げた反戦歌だけではなく、命の尊さや愛の大切さを歌詞に込めた楽曲を選び、その背景となった社会情勢やミュージシャンの強い思いを踏まえながら、村上氏自らが歌詞も翻訳し、解説。若者たちが傷ついてきた戦争の歴史を再び繰り返さないために、ミュージシャンたちが音楽に託したメッセージを村上氏があらためて紡ぎ出し、話題を呼んだ。