国際的俳優として活躍する尚玄(43)が12日、大阪市内で自ら企画を立てた日本・フィリピン合作の主演映画「義足のボクサー GENSAN PUNCH」(ブリランテ・メンドーサ監督、6月10日公開)の取材会に出席した。

先天性の病気で、幼少から右ヒザ下が義足のため、日本でプロの夢を絶たれた土山直純さんがフィリピンでプロボクサーを目指す実話の映画化。構想から8年をかけ実現した。

メガホンを取ったのは「キナタイ -マニラ・アンダーグラウンド-」(09年)でカンヌ国際映画祭監督賞を受賞したフィリピンの巨匠・メンドーサ監督。尚玄が「なぜこの映画を撮りたいのか? 『その人の生き様を伝えたい』と何度も説明した」と直談判した。粘り強い訴えに同監督は「彼のパッション(情熱)だ」と快諾したという。巨匠とのタッグに「夢のようです」と声を弾ませた。

背中の筋肉はボクサーのそれだ。日ごろからの節制はもちろん、ひたすらボクシングのトレーニングに励み、体重を約10キロ落とした尚玄は「サンドバッグに向き合った証拠です」と胸を張った。