上方歌舞伎の片岡仁左衛門(78)が、体調不良のため、大阪松竹座「七月大歌舞伎」(7月3~24日)について、初日から「当面の間」休演する。松竹が28日、発表した。

仁左衛門は5月に頭皮に帯状疱疹を発症し、かつら着用ができないため、6月の歌舞伎座公演を休演。7月の地元・大阪での公演出演へ整えていたが、同劇場では「万全な状態までまだ少し。大事をとって」初日からしばらくの出演を取りやめるといい、期間中の復帰を目指す。

仁左衛門は、松竹を通じてコメントを発表。「体調不良により、回復につとめておりましたが、いまだ万全とは言い難く、誠に残念ではございますが、当面の間休演させていただくこととなりました。皆さまにはご迷惑、ご心配をおかけし、申し訳ございませんが、公演期間中には復帰できるよう、体調を整えてまいりますので、なにとぞご理解のほど、よろしくお願い申し上げます」とした。

仁左衛門は夜の部「堀川波の鼓」で、主役の小倉彦九郎として出演予定だった。彦九郎役は中村勘九郎が、勘九郎が演じる予定だった宮地源右衛門役は中村隼人がそれぞれ代役に入る。