女優福地桃子(24)が、現在放送中の日本テレビ系ドラマ「消しゴムをくれた女子を好きになった。」(月曜深夜0時59分)でヒロインを好演している。なにわ男子大橋和也(25)演じる主人公で同級生の福田悠に中学2年時から13年間にわたって思いを寄せられる役どころ。実年齢と離れた各年代の複雑な心情を表現し、各回で視聴者に胸キュンシーンを届けている。NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」への出演を果たすなど、活躍の場を広げる彼女に今の心境を聞いた。

学生時代が懐かしくなるような、笑いあり、涙ありの青春ラブストーリー。福地は「中学生からの成長、気持ちや外見の変化をチーム全体で話し合いながら細かく撮影してきました」と語る。演じるのは主人公に長く思いを寄せられる伊藤さとみ役。出会いと別れを繰り返す2人の恋路には感動を感じることも多かったといい「脚本に書いている奇跡や運命という言葉を肌で感じられるような体験がたくさんありました」と振り返った。

演じる上では自然体も意識した。撮影当初はヒロインとしての振る舞いに思いをめぐらせたが、監督らとも意見を交わし「魅力は相手が見つけてくれるもの」と割り切った。「頑張ってかわいくしようとかではなくて、一緒に時間を過ごす中で自然とお互いの魅力を感じていくものなのかなと思いました」。

現在は同ドラマのほか、「鎌倉殿-」では坂口健太郎演じる北条泰時の妻となる女性、初を演じる。9月公開予定の映画「あの娘は知らない」では主演を務めるなど役柄の幅は広く「作品に恵まれているな、といつもいつも思います。毎回発見の連続で、興味の幅もどんどん広がっていますね」と充実感もにじませた。大河ドラマで演じる初は泰時に本音をぶつけるシーンが多く「人にぶつかることにエネルギーを使えるのは本当に優しい人。こういう人になりたいとリスペクトしたくなる魅力的な役を頂いています」と話した。

未来の理想像などは決めていない。「先のことは考えられない性格です。ちょっと違うかなと思う違和感に敏感になることがあるのでそれは何かのサインだと思っています。10年後に今を振り返った時に後悔しないように。これは私生活でもお仕事でも考えていることですね」。感謝の気持ちを忘れず、福地はこれからも目の前の仕事に全力で取り組んでいく。【松尾幸之介】

◆福地桃子(ふくち・ももこ)1997年(平9)10月26日、東京生まれ。5人きょうだいの次女で末っ子。16年のテレビ東京系「潜入捜査アイドル・刑事ダンス」で女優として本格デビュー。19年2月公開の映画「あまのがわ」で映画初出演初主演。同年のNHK連続テレビ小説「なつぞら」で朝ドラ初出演。以降、22年8月19日公開の映画「サバカン SABAKAN」など多くの作品に出演。趣味は料理。身長153センチ。