タレント長嶋一茂(56)がレギュラーのテレビ朝日系バラエティー番組「ザワつく!金曜日」の9日放送回に出演し、憧れの人として元巨人投手の江川卓氏(67)の名前をあげた。

一茂は最近のできごとのトークの中で「憧れの人と数十年ぶりにお会いできて、その方と昨日また、YouTubeでご一緒して、食事も一緒にして、ちょっと最近舞い上がってます。うれしくて」と振り返り、その人物が江川氏と告白。「ピッチャーではとにかく江川さんが憧れの人で」と語った。

江川氏との会話も紹介。「一番うれしかったのが、江川さんが『もし長嶋一茂と対戦したら』という投球、配球の話をしてくれたの。すっげえうれしかった。そういう風にやるんだ、って」と感動した様子で、身ぶり手ぶりをまじえて説明をスタートした。

江川氏は一茂に「まず、一茂君と対戦したときは、インハイの高めじゃなくて、ちょっと真ん中の高めのストレートをまず投げて、一茂君、思いっきり振るよね。これファウルになるよね」と話したという。一茂が「江川さんのボールは基本(速くて)当たらないので『江川さん、当たらないかもしれない』」と問い返すと、江川氏は「一茂君、違うよ、わざとファウルにさせるボールを俺は投げる。つまり全力のボールじゃなくて、ちょっと(スピードを)落として一茂君でもファウルにできるような、ただし前には飛ばないようなボールを投げる」と答えたという。

サバンナ高橋茂雄が「そこまで計算できるんですか」と江川氏の投球術に驚く中、一茂は江川氏の2球目も説明。「今、当てられたボールよりも、もうちょっとインコース側で、もうちょっと速いボールを投げる。そうすると、1回振ってるから慣れてるので、ファウル打つんだよ」と話したという。

そして結論は「ツーストライクだよね。3球目にカーブ投げたら絶対打てない」。一茂は、「3球で終わる、という話をしてくれた」との江川氏の言葉を、感慨深げに振り返った。

ここで番組レギュラーのバイオリニスト高嶋ちさ子が、最近スポーツマッサージを受けた際、亜脱臼が見つかったことを明かしながら、マッサージ師から肩と背中の筋肉の質が良いため「いいピッチャーになれた」と言われたことを紹介。サバンナ高橋が「もしかしたら、(高嶋も)一茂さんを3球で仕留められたかもしれないですね」とオチをつけ、一茂も苦笑いしていた。

江川氏は作新学院で甲子園出場、法大でも活躍し「怪物」と呼ばれた。巨人でもエースとして135勝をあげ、87年限りで引退。一茂は立大で活躍し、87年のドラフト会議でヤクルト1位指名を受け、88年からプロのキャリアをスタート。現役の時期はすれ違いだった。