昨年のボクシング村田諒太-ゴロフキン戦、井上尚弥-ドネア戦などのビッグマッチでリングガールを務めた、タレント天野麻菜(31)をインタビューした。ストイックで大胆な性格に驚かされた。

ビール好きの天野は毎日ビールを飲む動画をインスタグラムにアップしており、投稿は現在までに3300日以上を数える。撮りだめはせず「完全にその日のビールです」と、自分なりにルールを設けている。ビールのCMへの出演が決まることを投稿の“ゴール”としており「『テレビで放映されます、なので今日をもって最後です』っていう終わり方をしたい」と目標を掲げる。また「ビールのイメージを損ないたくない」と継続した飲酒でも体形はきっちりキープ。「節度ある食事とおいしいビールがよくない? と思っているので、食事をしっかりしたい場合はビールを1杯に」と、食事量とのバランスに気をつけている。

今年8年ぶりにグラビア復帰した。すんなり現場に戻れるプロポーションを維持していたことは、日々の心がけのたまものと言えそうだが「一応表に出る人間なので、『こういう人になりたいな』と思われる人間でいたい。完璧な状態ではなかったとしても、人に見られても恥ずかしくないような自分でいたいという意識があります」と自分を律する。

「小さい時に、自分が『女優さんになりたい』と憧れたので、同じように思う人が現れて欲しい」とも話す。高校2年生の頃、進級できないことが分かると、その翌日に荷物をまとめて大阪から上京した。即断即決の人で「高校は留年しちゃったからやめたんですけど。もう2年通いますか? って聞かれて、『嫌です。大丈夫です。明日から東京に行きます』と。担任の先生に言ったら、え? みたいな。隣のお母さんも、え? って(笑い)」。さらに「そのまま翌日にキャリーバッグを1個持って。元々卒業したら東京に行きたいと話していたので、1年早まったと」と振り返った。

さらりと語ったが、なかなかの行動力の持ち主。天野は「若かったからできたんだと思います」と苦笑する。東京の友人に紹介された芸能事務所に所属し、その友人の実家に3カ月ほど居候したという。けんかして家を飛び出したこともあり、「知り合った人の家に『1週間だけ泊めてください!』みたいな感じで。よくやってました。本当によく生きてた」としみじみ。たくましいエピソードの数々に驚いていると、「生きるすべは知ってます。あと、怖いものがない」と軽やかに笑った。

リングで笑顔を振りまく天野の意外な一面だった。【遠藤尚子】