NHK大阪放送局は2日、今秋スタートの次々期NHK連続テレビ小説「ブギウギ」の追加キャストを発表した。

戦後の大スター“ブギの女王”笠置シヅ子さんがモデル。大阪の下町にある小さな銭湯の看板娘が大阪・道頓堀にできた少女歌劇団へ。戦争の苦難を乗り越え、スターへと駆け上る姿を描くオリジナル作品。趣里(32)がヒロイン花田鈴子を演じる。

新たに発表されたのは、鈴子の父、梅吉を柳葉敏郎(62)、母ツヤを水川あさみ(39)。歌劇団の先輩、橘アオイをOSK日本歌劇団の翼和希、鈴子の歌劇団の同期、白川幸子(リリー白川)を清水くるみ(28)、同じく同期の桜庭辰美(桜庭和希)を片山友希(26)、後輩の秋山美月を伊原六花(23)、鈴子のライバル歌手、茨田りつ子を菊地凛子(42)。

趣里は同局を通じ「素晴らしいキャストの皆様と、『ブギウギ』の世界を生きられること、本当に光栄に思います。激動の時代を、頼もしい俳優の方々と一緒に歩んで行けることは心強く、今から楽しみでなりません。足立紳さん、そして櫻井剛さんのズキズキワクワクする脚本を通して、皆様が待ち遠しい朝に、そして楽しんでいただける朝になるよう、精いっぱい、誠実に、頑張ります!」とコメントした。

新キャストのコメントは以下の通り。

柳葉敏郎「朝ドラは36年ぶりです。前回は右も左も分からない時ですべてが新鮮でした。あの時と同じ大阪で、また違った新鮮さを感じられる喜びとワクワクでいっぱいです。梅吉は本当にピュアで人間らしさがあふれていて、たとえつまずいてドジを踏んだとしても、人の愛があるオヤジです。気取らずに、皆さんが素直に受け入れていただけるようなオヤジになりたいと思います」

水川あさみ「きっとヒロイン鈴子の人格形成に影響を与えたであろう母のツヤを演じることになりました。ガハハと大きな口で笑い、人情味あふれる、懐の深い、豪快で派手な母ちゃんですが、ツヤの中にある繊細な葛藤も映し出せたらと思います。脚本家の足立さんと、またご一緒出来る事もうれしく、足立さんの描くツヤのせりふがスーっと体に染み込んできます。ブギウギにふさわしいスタートを走り出せるよう、ツヤに没頭する日々を、心ズキズキワクワク楽しみたいと思います」

翼和希「ブギウギというNHKの連続テレビ小説で橘アオイというお役をいただき、大変光栄です。私は、ヒロインのモデルである笠置シヅ子さんが在籍されていた劇団に所属しています。紆余(うよ)曲折の歴史の中、大阪生まれのこのレビューのともし火を絶やしてはならないという皆様方の熱い思いに支えられ、昨年創立100周年を迎えた弊劇団に入団して10年。今、自分の内にも笠置さんをはじめとする先輩方の魂が、たしかに息づいているのを感じています。決して華やかなだけではない、強さや激しさ。どんな苦難の時も、愛してやまない歌や踊りの力で正面から立ち向かうたくましさ。そして大阪ならではの朗らかさ。橘アオイというお役を通して、ご覧いただく皆様に、この魂を感じていただき、たくさんの元気と笑顔と勇気をお届けする一助となれますよう、技芸を尽くし、精いっぱいつとめてまいります」

清水くるみ「わたしは小さい頃に『てるてる家族』をみて、宝塚を目指そうと思ったことをきっかけに、今、この仕事をしています。なので、朝ドラに出演することは、自分の中で、ひとつの目標でもあり、今回決まった時はマネジャーさんと泣いて喜びました。わたしが演じるリリーは、あざとい小悪魔女子で、ちゃっかりした子でもあるのですが、鈴子たちとの同期の絆や、ゆくゆくはトップになる子でもあるので、芸事への真剣さはしっかりとお見せできるよう、今までのミュージカルの経験も生かし、レッスンも頑張ります! 今回は以前ご一緒させていただいたスタッフさんも多く、既に準備段階からとてもアットホームなチームだと感じています。座長の趣里さんを中心に、みんなで支え合いながら、たくさんの方々に楽しい笑いを届けられる作品にできるよう、精進します!」

片山友希「10代の頃、大阪で芸能活動をしていました。なかなか思い通りにいかず、焦る気持ちを抑えきれないまま『べっぴんさん』のオーディションを受けた記憶があります。当時の監督に美代ちゃんという役を頂き2話出させてもらいました。その後、東京に行ってからあの頃の私を知る監督やスタッフの方に『オーディションに来た片山さんを覚えてるよ! 1人だけイライラしてた、だから決めたんだよ』と言われました。あれから7年たちました。焦る気持ちは原動力に変わり、いつかまた大阪制作の朝ドラに出たいと願っていました! ついに、その時がやってきました! みなさんと一緒に作品を作るのが楽しみです!」

伊原六花「東京ブギウギの歌詞『ブギを踊れば世界は1つ同じリズムとメロディーよ』が大好きです。身体ひとつで、つながれる踊りや音楽が大好きで、日本中に生きる活力を与えたパワフルな歌声、踊りとともにどんな人生があったのか、鈴子さんの人生に秋山として寄り添えることが今から楽しみです。一瞬たりともとどめておくことのできない舞台だからこその輝きを、大切に大胆にお届け出来たらなと思います。撮影は始まっていませんが、愛とエネルギーのあるチームに、すごくワクワクしています」

菊地凛子「当時の厳しい時代を生き抜いた表現者を演じられるこの機会に、心から感謝しております。モデルは淡谷のり子さん、私が幼い頃に見ていた彼女は、強さとはかなさを併せもった少女のような方だった印象があります。彼女の生きざまを体現できる機会に巡り会えたことの喜びに浸っております。今から、この魅力あふれる世界に飛び込むことが楽しみでなりません。趣里さん演じる鈴子さんの大きな旅を近くでみられるこの時間を大切に過ごしたいと思います! 不器用な私ですが、どうかみなさんに応援してもらえるように、精いっぱい頑張りたいと思います。そして、少しでも、自分が思いもよらない、すてきな時間に出合えますように。どうぞ、皆さんよろしくお願い致します!」

脚本の足立紳氏に加え、櫻井剛氏も担当することが発表された。