4人組ダンス&ボーカルグループ、OWV(オウブ)が1日、東京・NHKホールで全国4都市をめぐるライブツアー「CASINO」の千秋楽公演を行った。アンコール含む20曲を披露し、約1万5000人の観客を沸かせた。

ツアーは東日本大震災からの復興の意味も込め、3月11日に福島・郡山市で行われた公演からスタート。4人は本番前に取材に応じ、同県出身でリーダーの本田康祐(27)は「3・11にいい思い出が付け足せるのはとても幸せなことです。思い出深いツアーになりました」と振り返った。

ステージを彩る衣装にも思いを込める。釣り具メーカー、DAIWAの取り組む漁網のアップサイクルプロジェクトにグループで参画し、環境にも配慮した廃棄漁網からの衣装製作に挑戦。漁網を糸にした再生素材「REAMIDE(リアミド)」を用いてデザインした衣装でツアーを回った。取材にも同素材の衣装で登場し、浦野秀太(25)は「ファンの方々にも僕たちがこんなことにも取り組んでいて、衣装もかっこいいんだと思ってもらいたい」と語り「布とかをキーホルダーにしてもいいですよね」とグッズ化の構想にも触れた。

中川勝就(25)も「環境にもいいことをして、かっこい服を着られるのは一石二鳥。これからも熱心に取り組んでいきたいなと思いますし、いろんなものに活用できると思っています」と話した。

OWVは19年に行われたオーディション番組「PRODUCE101JAPAN」に出演していた元練習生で結成した。コロナ禍の中でデビューし、今回のツアーで初めて有歓声のステージも経験。中川は「無歓声の中でもありがたいなという思いはありました」としつつ「今回みなさんの声援を受けて、これからの活動により力を入れたい、そう感じられるツアーになりました。小さな進歩を感じられるのはやっぱりステージに立った時。これからもみなさんを楽しませられるように頑張ります」と力を込めた。

ラストステージの舞台は大みそかにNHK紅白歌合戦が行われているNHKホール。自然と意識はしている。すでに同じオーディション番組からデビューしたJO1も昨年、初出場を果たしている。佐野文哉(25)は「最後が紅白歌合戦の舞台でうれしいですし、光栄です」と喜び、本田も「もちろん紅白の舞台にも立ちたいですね。年度の初めにこうして立たせていただいているので、大みそかもまた立てるように頑張っていきたいなと思います」と意気込んでいた。