音楽家の坂本龍一(さかもと・りゅういち)さんが3月28日に亡くなったことが2日、明らかになった。71歳だった。

14年7月に中咽頭がんを公表後は、闘病の日々だった。中咽頭がんは寛解も、21年1月には直腸がんの治療を公表。さらに同6月発売の文芸誌「新潮」7月号で、がんがステージ4で、直腸の原発巣と数カ所の転移巣を摘出する20時間に及ぶ外科手術を受けたと告白。さらに21年10月と12月に受けた両肺に転移した、がんの摘出手術など、1年間に大小6つの手術を受けたと明かした。

坂本さんを苦しめた直腸がんは、直腸に発生するがんで、腺腫という良性のポリープががん化して発生するものと、正常な粘膜から直発生するものがある。

大腸は成人で約1・5メートルの長さがあり、盲腸、結腸、直腸に分かれている。直腸は、肛門の直前にあるほぼまっすぐの器官で、さらに直腸S状部、上部直腸、下部直腸に分類される。長さとしては15~20センチほど。

早期の段階では自覚症状はほとんどなく、進行すると症状が出ることが多くなる。代表的な症状として、便に血が混じる(血便や下血)、便の表面に血液付着など。

直腸は自律神経によって支配されており、痛みを感じる神経はない。そのため、直腸に何か異常があっても、出血などがあるだけで、全く痛みを感じない。

直腸がんの治療法は他のがんと同じく、手術、抗癌剤による化学療法、放射線療法があるが、基本は手術を行う。

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