“楽器を持たないパンクバンド”BiSHのアイナ・ジ・エンドが、岩井俊二監督(60)最新作「キリエのうた」(10月13日公開)で映画に初主演することが19日、分かった。

アイナのコメントは、以下の通り。

-出演に向けての意気込み

このたび、映画初主演させていただくことになりました。しかも、大好きな岩井俊二監督の映画です。うれしいです! うれしいの極みです!! 今年の秋公開なので、BiSHが解散した後に公開される映画なのですが、楽しみにしてもらえたらうれしいです。よろしくお願いします。

-劇中の曲を書き下ろしていることについて

今回劇中の曲を書かせていただきました。BiSHの活動が真っ盛りの中、夜な夜な曲を書いていました。たまに自分に自信がなくなっちゃったりした時とかに、そのまま歌に気持ちを乗せて岩井さんに深夜に送ったら、すごいスピードで、ピアノの伴奏つけて送ってくれた夜があってとても救われました。映画だから気張って、いい曲を作ろうとしなくていいんだってありのままの気持ちを歌にしてもいいんだって思えてすごく楽になりました。

-岩井監督について

岩井監督に見つけてもらったことは、一生分の運を使い果たしちゃったかなと思うほどうれしかったです。撮影中に、右も左も、何も分からない私に対して大きな愛でぎゅっと包んでくれたり、撮影中にギターやピアノを教えてくださる時間もありました。すごく楽しかったです。私は歌がすごく好きで、歌とダンスしか、生きていくすべがないのかなと思ってしまう瞬間があるんですけど、そんな私のまま、等身大のままでいさせてくれる時間をたくさんくださいました。なので、とても生きた心地がした撮影期間でした。

-松村北斗について

初めてお会いした時、私が緊張しているのを察して、いろんなお話をしてくださったんです。緊張が解けていく感覚がありました。ありがたかったです。他にもたくさん学ばせてくれました。天気が良くて、ポカポカしている外の撮影中で、冬の設定で寒がらないといけないシーンがあって、松村さんが「寒いね! 寒いね!」って言ってくれて、空気を作ってくれました。「そっか! 寒いお芝居しないといけないんだった!」と、本当に初歩的なことかもしれないんですけど、私にとっては大革命的なお芝居のことで、そういう学びを無意識のうちにたくさん教えてくれました。お兄ちゃんみたいな存在だったと思います。たくさん助けてもらいました。

-黒木華について

黒木さんと撮影中はお会いできなかったので、まだごあいさつもできていないのですが、早くお会いしたいです。「リップヴァンウィンクルの花嫁」を見た時、こんな独特のオーラを放つ女優さんすてきだなっと思っていたので、今回、共演させていただいて本当にうれしいです。

-広瀬すずについて  

初めて広瀬すずちゃんとお会いした時に、かわいい! きれい! と、これが人間国宝なんじゃないかってくらいかわいくて、触れちゃいけないんじゃないかって思っていたんですけど、いざ、お話しさせていただいたら、本当に気さくで、たまに妹みたいに笑いかけてくれるんですよ。だけど、撮影が始まると、目の色が変わって、日本を代表する女優さんとこんな間近で関わらせていただいて、すごい機会だなって、何回も何回も思いました。ついていくのが必死でした。すずちゃんがいなかったら、私、何もできなかったと思います。すずちゃんと目があっていたら、宇宙に引き込まれる瞬間があって、独特な目をしていて、唯一無二の女優さんだと思います。この作品で出会えてよかったなと思います。

-作品について

楽しかったこととか、つらかったことが同じくらいあった撮影期間だったんですけど、何よりもいいものを作りたいとか、みんなでいいものを絶対に残そう!というエネルギーがすさまじかったこと。この作品に関わらせていただけたことがすごくうれしいなと思います。まだまだ公開までやるべきことがたくさん残っているので精いっぱいやっていこうと思います。歌を作っている途中なので精いっぱいやろうと思います!