全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)のストライキによる影響で人気映画シリーズ最新作「ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE」(21日公開)の公開に合わせた来日が中止された米俳優トム・クルーズ(61)が、スト入り前の交渉に積極的に参加し、スタジオ側に「俳優組合の懸念に耳を傾けるよう」促していたと、米ハリウッド・レポーター誌が報じた。

SAG-AFTRAは、ネットフリックスやアマゾン、ウォルト・ディズニーなど大手スタジオを代表する全米映画テレビ製作者協会(AMPTP)との契約更新に際し、ストリーミングが台頭する中での公正な利益の分配や人工知能(AI)の利用に関する規制などを求めていたが、期日までに合意に達することができず、14日からストライキ入りした。

コロナ禍で閉鎖された映画館が再びストによって影響を受け、経営難に陥ることを懸念するクルーズは、組合側にもスト中の俳優が宣伝活動に参加することを認めるよう求めてもいたという。大物スターの宣伝活動は劇場に人々の足を向かわせるために重要なものだと考えているクルーズの提案は、残念ながらその場にいた人たちに「不快感」を与え、認められることはなかったと伝えている。

クルーズは交渉の場で、他にもスタント・コーディネーターやスタント・パフォーマーに関するSAG-AFTRAの立場を支持するようスタジオ側に求めてもいたという。

ハリウッド最大のSAG-AFTRAには16万人が加入しており、スト中は撮影への参加のみならず、完成した作品の宣伝活動なども一切行えないことになっている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)