ジャニーズ事務所が19日、公式サイトを更新し、創業者ジャニー喜多川氏(19年死去)の性加害問題を受け、社名変更を示唆した。この日取締役会を開き、会社運営の大きな方向性に関わる検討を行い、方針を確認したと報告した。

今月7日に行われた会見では、新社長の東山紀之(56)が社名存続の意向を明かしつつ、変更検討の余地もあるとしていた。1962年(昭37)の創業以来、61年続き広く世の中に浸透し認知された歴史ある「屋号」で、変更となれば社内外含め業界全体に及ぼす影響は大きい。

ジャニーズ事務所本体だけでも多数のタレントや社員を抱えているが、ジャニーズJr.の育成・プロデュースを手がける「ジャニーズアイランド」などのグループ会社も多数存在する。「ジャニーズ」ではないが「ジェイ・ストーム」など頭文字の「J」を使った会社も多い。

明石家さんま(68)は16日、MBSラジオ「ヤングタウン土曜日」で、ジャニーズ事務所の社名変更について言及。「『ジャニーズ』って聞くだけで、心が痛む人がいらっしゃるから。(社名変更で)心が緩まる人いるから」としつつ、「ジャニーズって超ブランドの名前。実は名前変えるって、とんでもない作業になるんですよ」と膨大な費用がかかると強調した。

さんまは「パンフレットとか、いろいろ資料、全部名前差し替えなあかん。全部入れ替えたら、(損害は)ひょっとしたら3桁億やろ、いや、2桁億(円)ぐらいいくと思う」と推測。「看板、名刺変えなあかん、今までの資料変えなあかん。そうなったら、とんでもない金額になるからな」と解説していた。

社名だけではなく、関ジャニ∞、ジャニーズWESTら、名前に「ジャニーズ」や「ジャニ」を冠した人気グループもある。改名となれば、簡単なことではない。ジャニーズWEST中間淳太(35)は今月9日、MBSテレビ「よんチャンTV」に出演し「正直、僕は特にジャニーズWESTってグループなんで、個人としては、やっぱりジャニーズって名前は好きですし、誇りもあります。続けていきたい気持ちはあります」と言及していた。

だが一方で「ただ、僕は性被害、誓って1回も受けたことないです。その立場だから言えることかもしれないと思うんです。嫌な思い出がないから。ジャニーズって名前を見ただけで嫌な記憶がフラッシュバックする方もすごくいると思う」とも述べた。「世間一般の目で見ても、ジャニーズという名前を続けるのがおかしいことだと僕も分かってます。なので僕も変えるべきだと思っていますし、『ジャニーズWEST』の名前がなくなる覚悟もできています」と神妙な表情で伝えた。

ジャニーズ事務所の7日の会見を受けて「ジャニーズって名前を残しつつも生まれ変わったところを見てほしいって決意があると思う」と推測。その上で「それでも嫌な思いをする、やっぱり変だよって意見が多いのであればすぐに変えるべきだと思う」と話していた。