映画「ミッドナイトスワン」で第44回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞した草なぎ剛(49)が主演を務める映画「碁盤斬り」(ごばんぎり)が来年5月にTOHOシネマズ日比谷他で全国公開が決定したことが25日、発表された。

同作は古典落語をベースに、第42回日本アカデミー賞優秀監督賞受賞の「孤狼の血」など映画界で高い評価を受けた白石和彌監督がメガホンを務める。本作が自身初の時代劇となる。さらに追加キャストが発表された。

本作は、ある「冤罪(えんざい)事件」によって娘と引き裂かれる男が、父として武士としての誇りを懸けた「復讐(ふくしゅう)」を描く、感動のヒューマンドラマです。

冤罪事件を起こした浪人・柳田格之進(草なぎ剛)は藩を追われ、娘とともに貧乏長屋で今日の米にも困る暮らしをしている。落ちぶれても武士の誇りを捨てておらず、とりわけたしなむ囲碁にもその実直な人柄が表れ、正々堂々とうそ偽りない勝負を心がけている。

あるきっかけで明かされた真実に、格之進は激高しかたき討ちを決意する。だがそれは、父娘が引き裂かれることを意味していた…。武士としての誇りを懸け、愛する者のために復讐を誓う、「冤罪」がテーマの感動のヒューマンドラマが誕生した。

今回一挙に追加解禁となるキャストは、格之進(草なぎ剛)の1人娘・お絹役に清原果耶、萬屋の手代・弥吉役に中川大志、彦根藩の藩士の梶木左門役に奥野瑛太、萬屋の番頭・徳次郎役に音尾琢真、町の親分の長兵衛役に市村正親、格之進と因縁のある武士・柴田兵庫に斎藤工、半蔵松葉の大女将・お庚役に小泉今日子、萬屋の亭主・萬屋源兵衛役に國村隼とそうそうたる顔ぶれが集結した。

【キャストコメント】

▼清原果耶「いつか草なぎさんとご一緒したいと抱いていた想いが今作でかなったことを撮影が終わった今でもうれしく思っています」

▼中川大志「白石和彌監督が、先人へのリスペクトを持って作り上げた今作は、世界のお客さまにも見ていただきたい、日本の時代劇になると思います」

▼奥野瑛太「これだけの豪華なメンバーに囲まれて時代劇に参加できた事大変うれしく思います」

▼音尾琢真「私としましては、いつもお世話になっている白石和彌監督の、時代劇という新たなチャレンジにまたご一緒させていただけるということだけでも幸せであるのに、草なぎ剛さんとシーンを共にできるという光栄極まりない日々でございました」

▼市村正親「白石和彌監督の映画をいろいろ観ていて、白石監督がどういう監督さんか知るためにも映画に参加させていただきました。とてもいい人で、非常に気が合うので本当に楽しかったです。今後、市村が演じる役が必要だなと思ったらどんどんお声をかけてくださいね笑」

▼斎藤工「混沌(こんとん)とした現代と、厳しくもはかない本作の世界を生きる人々とが、どこか力強く入り交じる瞬間が幾度もありました。そして、現場でお会いした剛さんは、草なぎ剛では無く、柳田格之進そのもので、静かに鳥肌が立ちました」

▼小泉今日子「美しくて、優しい、そして迫力のある世界。既視感のない時代劇になっていると思います。私も完成が楽しみでなりません。芸歴は長いのに京都の撮影所が初体験の私でした。ようやく映画俳優に仲間入り出来たような気分です」

▼國村隼「私はこの映画に関わる以前は全く知らなかった囲碁の世界でした。撮影が進むうち、最も興味を唆られていったのが【碁敵(ごがたき)】という言葉。ひとつの盤面上に展開する実人生をもかけた勝負の世界。その囲碁の世界で得るものは、友情ともまたライバルとも違う、人生において特別な人と出会ってしまう事。この映画『碁盤斬り』はまさにその事を描いています。そして私は草なぎ剛さんと出会った、ということですね」

※草なぎのなぎは弓ヘンに前の旧字体その下に刀