元衆院議員で元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士(67)が13日、自身のYouTubeチャンネルを更新。2015年の性的行為強要疑惑を報じられ、週刊文春を提訴したダウンタウン松本人志(60)について言及。名誉毀損(きそん)による損害賠償の請求額5億5000万円が実際に勝訴したらいくらになるか試算を披露した。

「一般的には請求額が丸ごと全部全額認められるケースっていうのは、むしろ少ない。5億5000万円を請求しておいて、最終的に松本さんの主張が全面的に認められて、名誉毀損も認められて、損害賠償も認められたとしても、ある意味金額の問題ではないのかもしれませんけれど、それが2億円でも3億円でも松本さん側が請求額として認められたということになれば、これは松本さん側の勝利にはなると思います」と解説した。

一方、文春側からの目線についても語った。「その意味においては、逆に文春側とすると、損害賠償少なくても1億円とかいう賠償を命じられるような判決が出るとしたら文春側とするとかなり負け。非常にやっぱり、裁判においては弱い辛い立場になる」とした。

続けて「ただ、控訴、高等裁判所に文春側は当然控訴すると思うんです。民事裁判で1審と2審というのは、続審と言って。1審と2審がある意味ずっと続くような形なんです」と語った。

刑事裁判との違いを明確にしたうえで「今回仮に民事で文春側に不利な判決が出たとしても、文春は控訴審で1審の続きとしてさらにいろいろ証拠や主張をどんどんと展開していくということ。少なくともまた文春側が新たな主張、証拠をして。有利に判決が2審では出るという可能性はあると思う」と分析した。

松本をめぐっては昨年12月27日発売の「週刊文春」が15年の一般女性への性的行為強要疑惑を報じたが、所属する吉本興業は同日、報道を否定。先月8日、松本は活動休止を発表し、同22日には、同誌を発行する文芸春秋などに対し、名誉毀損に基づく損害賠償などを求め提訴したことを発表した。松本の代理人弁護士は「記事に記載されているような性的行為やそれらを強要した事実はなく、およそ『性加害』に該当するような事実はない」などとコメントしている。