直木賞作家今村翔吾氏(39)が2日、JR佐賀駅構内のオーナーを務める「佐賀之書店」で、サイン会を開いた。

駅に書店がないことを嘆く市民の復活を望む声に応え、昨年の12月3日にオープン。今村氏は16年に「九州さが大衆文学賞」の大賞を受賞、審査員を務めた唐津市出身の作家北方謙三氏(76)が「プロとして通用する」と出版社に推薦したことがきっかけで作家としての第1歩を踏み出した。それだけに“佐賀愛”は半端ではなく、書店経営の2店舗目として佐賀を選んだ。

今村氏は「佐賀は元々、文学賞があったりして文学的な土壌があった場所なんで、1回なくなっちゃったけど(17年で終了)。文学賞の復活とかもできるのかどうか分からないけど、そこに向けて本をこう広めて行くとか、子どもたちの読書推進って言葉が良いのか分からないですけど本の魅力を伝えていくとか佐賀でやっていきたいですね」と話した。

開店から3カ月たった「佐賀之書店」の現状について「思った以上にうまいこといってるな。現場には『離れてるからこそ早目に言え』ってことはいつも言ってます。ちゃんと天候から何から全部、佐賀のことを把握しています。雨降ってるとか今日、卒業式シーズンでどうやとか。僕、滋賀にいながら佐賀の情報を取ってます」と笑った。

その後、佐賀市文化会館で「作家人生の原点『佐賀で語る夢』」をテーマに無料講演会を開催。3月11日発売の「戦国武将を推理する」(NHK出版新書)をはじめ、4月12日発売「じんかん」(講談社文庫)、5月24日発売「海を破る者」(文藝春秋・単行本)、6月発売予定の『塞王の楯』上・下巻(集英社文庫)の4作品で、出版社の垣根を越えた合同キャンペーンを実施することも決まっている。