レコードジャケット等のデザインを数多く手掛けたイラストレーターのヤギヤスオ(八木康夫)さんが亡くなったことがわかった。親交のあったミュージシャンらが伝え、追悼した。

ヤギさんがジャケットを手掛けるなど親交があった伝説のファンクロックバンド「JAGATARA(じゃがたら)」のメンバーとして知られるOtoこと村田オトさんは12日、自身のFacebookで「2024年4月9日 午前0時(頃だと聞いています。)ヤギヤスオ(初期は八木康夫)さんが永眠されました。葬儀はありませんが、個展のような形のお別れ会が予定されているそうです」と報告。ヤギさんとの交流を振り返り、「ヤギさん、威張らないし、人間が可愛いから、たくさんの人に愛されていた」としのんだ。

ROVOなどの数々のバンドで活躍するエレクトリック・ヴァイオリニストの勝井祐二はX(旧ツイッター)で「八木康夫さんの訃報。故人に近い縁者の方からお知らせをいただいていました」と言及。「共通の知り合いも多く、会うと多岐に渡る楽しい話の尽きないお付き合いをさせて頂き、お互い生まれた街が北海道の釧路市という共通点もありました。ご冥福を心からお祈りいたします。合掌」と悼んだ。

ロックユニット「パール兄弟」のボーカルとして知られるミュージシャン、サエキけんぞうは「R.I.Pヤギヤスオ 八木康夫 お世話になりました 謹んで御冥福をお祈りします」と追悼。05年に亡くなったフォークシンガー高田渡さんの長男でマルチ弦楽器奏者の高田漣は「ヤギヤスオさん亡くなられてしまったのか。確か初めてお話ししたのは90年頃、父高田渡と一緒にいた高円寺ジロキチの夜でした」と思い出をつづり、「細野さんやボ・ガンボスやジェフ&エイモスなどなど沢山のアートワークもさることながら自分にとってはザッパのライナーで大変お世話になった大先輩。もっとお話聞きたかった」と悔やんだ。

ヤギさんは70年代からイラストレーターとして活動し、細野晴臣のアルバム「トロピカル・ダンディー」や「泰安洋行」をはじめとする数多くのジャケットデザインを手掛けたほか、米音楽家フランク・ザッパ研究の大家としても知られた。