落語家桂吉弥(53)桂かい枝(54)桂米紫(50)桂三若(54)林家菊丸(49)が30日、神戸新開地・喜楽館で、「噺家(はなしか)芸歴30周年記念お祝いウイーク」(6月3~9日、同所)の制作発表記者会見に出席した。

5人は94年に入門した同期。伊藤史隆支配人から30周年の要望があり、かい枝が番組を考案。ウイークでは桂春蝶(49)桂福矢(49)を加えた7人で1週間、トリ、中トリを務めるほか、トリを務めない日は前座、2ツ目でも出演する。

また、同期で19年に亡くなった桂三金さんを題材にした「三金物語」を講談師の旭堂南湖が演じる。

米紫が「若い頃は確執もあったり」と振り返ると、かい枝は「よくありましたねー」。三若は「30年前から仲いい人も、最近仲いい人も、昔は一緒にナンパもしたけど、最近は全然という人も。僕だけ毎日出演しますし、トリの人をホメようと思いますので、そこを聞いてほしい。ホメるところもない人は悪口になっちゃいますけど」と笑った。

吉弥は「僕と菊丸さんは肥えましたね」と見た目にも変化が表れたが、「今後5年はこれ以上、肥えないようにしたい。金持ち太りしてるなって思うのがイヤ。(春風亭)小朝師匠とか見てると、そうならないように」と話して笑わせた。

一方で、かい枝は「福矢君は変わってない。見た目も芸風も生活レベルも」と、仕事でこの日の会見に姿を見せなかった福矢は変わっていないと明かした。

かい枝は芸について「最近は高座が楽しくなってきた」と話したが、菊丸は「逆に難しくなってきた。20年くらいで分かりかけた気がしたけど、やればやるほど難しい」と落語の奥の深さを感じているという。

師匠の林家染丸が高座の際、座布団の脇に湯飲みを置いていたことを振り返りながら、「師匠は飲食禁止の(天満天神)繁昌亭で湯飲みを置いて、客に怒られてたけど、湯飲み、置いてみたい。トリの人、湯飲み置いてみませんか」と提案していた。

なお、春蝶は会見に出席予定だったが、日にちを勘違いして欠席。かい枝が「どっかに隠れてるんちゃうか」と話していると、春蝶から電話がかかってきて、そのまま電話出演。「忘れてました。私の30年を物語ってる。6月のウイークではお茶子をさせていただきます」と平謝りして、笑いを誘っていた。