藤原季節(31)の初主演映画「東京ランドマーク」(林知亜季監督)初日舞台あいさつが18日、東京・新宿ケイズシネマで行われた。
「東京ランドマーク」は、毎熊克哉(38)柾賢志(39)佐藤考哲(39)の俳優3人と林知亜季監督(40)が、2008年(平20)に結成した「Engawa Films Projiect」の第1回長編作品。18年に撮影しながら、藤原が23年9月に東京・テアトル新宿で開催したデビュー10周年記念特集上映で初公開されるまで未発表で、藤原の幻の初主演作と言われた。今回の上映にあたり「Engawa Films Projiect」が、上映する各映画館と上映に向けた交渉をし、自主配給して上映までこぎ着けた。
物語は、藤原演じる東京で淡々と1人暮らしをする25歳の楠稔と、義山真司(32)演じる稔と同い年でニートのタケこと小田岳広の日々を描いた。タケは、稔が家出した未成年の桜子をかくまっていたことを知り、桜子を早く家に帰そうとするが、桜子は帰るそぶりを見せない。稔が桜子をかくまう理由は何なのか、そしてなぜ桜子は家出をしてのか…3人の不思議な関係が始まる物語。
出演した藤原と義山も、20歳の時に新宿歌舞伎町の劇場で出会った同い年の友人で、25歳だった18年にダブル主演の映画を作ろうと林監督と3人で企画をスタート。ドキュメンタリー制作者でもある同監督に関係性や生い立ち、家族関係などを話し、2人を当て書きする形でフィクションの物語を作った。
藤原は、舞台あいさつの中で「もともとは、僕と真司が10年以上前から、一緒に俳優を目指して小劇場からやってきた友達で彼との映画を、どうしても作りたくて林さんにお願いした」と製作の経緯を説明。その上で「僕は当時、家族のことや友人のことで悩んでいたんですけど、そういう悩みに映画という物語を通して向き合おうと思ったのが『東京ランドマーク』」と続けた。
完成した映画を見た感想も語った。
「映画の中には、あの時、自分が何に悩んでいたんだろう? ということが、すごく痛切に映っているんですよ。何もできないことが多くて。時間はあり余っているのに努力もできないし、運動することもできないし、ただ時間を忘れて日常をやり過ごす生き方しかできないから、結果が出なかった」。
藤原は、完成した映画を見て「大人になることが、どうしても、できなかったんだと思うんですよ。この映画を見ながら、大人になるって何だろうと考えている」と今の心境を語った。そして「稔を演じていた25歳の時、自分はできないことが多かったけど、6年たった今、少しずつできることが増えてきた。あの時は、友達や家族の誕生日を祝うという小さなことができなかった。少しずつ、できるようになってきた、そんな自分を誇りに思いたいと今、思っている」と熱く語った。そして、客席に「良かったら、この映画を見ながら、あの時、自分が何に悩んでいたのか、とか大人になるってどういうことか、そういうことを考えていただけたら、うれしい」と呼びかけた。
この日は、毎熊はじめ「Engawa Films Projiect」の面々が「初心者」の名札を付けて観客をアテンドするなど、陣頭指揮を執った。藤原は「トークイベントとかない日も、製作チームとスタッフが初心者マークを着けて劇場で働いているので、良かったら会いに来て下さい」とPRした。



