米俳優ブラッド・ピット(61)やホアキン・フェニックス(50)とパートーナーで女優のルーニー・マーラ(40)らハリウッドの大物スターたちが、イスラエルの攻撃を受けるパレスチナのガザ地区を舞台にした映画「ザ・ボイス・オブ・ヒンド・ラジャブ」に製作総指揮として参加していることが分かった。米ハリウッド・レポーター誌などが報じた。

カンヌ国際映画祭最優秀ドキュメンタリー賞に輝いた「フォー・ドーターズ」(2023年)でメガホンを取ったチュニジア人のカウテール・ベン・ハニア監督の新作で、昨年1月に6歳の少女ヒンド・ラジャブさんがイスラエル軍に殺害された事件を再現した作品となっている。ラジャブさんは、4人のいとこと叔父、叔母と共に車でガザから脱出しようとした際にイスラエル軍の銃撃を受け、車内からパレスチナ赤新月社に電話で助けを求めた。しかし、救助に向かった救急隊員2名もイスラエル軍の攻撃で死亡し、12日後にラジャブさんは遺体で発見された。イスラエル軍は現場にはいなかったと主張したが、ワシントン・ポスト紙などの独自調査で車両の外装に335個の銃弾痕が見つかっている。映画では、ラジャブさんと赤新月社のスタッフとの実際の音声記録も収録されているという。

9月3日にベネチア国際映画祭のコンペティション部門で世界初お披露目され、その後トロント国際映画祭で北米プレミアを予定している。

製作総指揮には、他にも2013年に映画「ゼロ・グラビティ」でアカデミー賞監督賞など最多7部門を獲得したアルフォンソ・キュアロン監督や昨年のアカデミー賞で国際長編映画賞を受賞した「関心領域」のジョナサン・グレイザー監督らも名を連ねている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)