松下洸平(38)が11日、翌12日から東京都美術館でスタートする「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」東京展取材会に出席した。松下は、展覧会サポーターと音声ガイドナビゲーターを務める。
自身、高校まで美術科の学校に通い、油彩科で油絵を描いており、母も画家で現在も画業を続けている。
「僕自身も、幼少期からやりたいことが多かったので、率先して『やりなさい』と言ってくれた家族の存在が大きかった。母は、今も絵を描き続けている。バイタリティーあふれる背中を見て励まされていますし、自分も頑張らなきゃいけないと思う。家族とお互い、励ましながら成長していきたい」と口にした。
松下は、大阪展に続き東京展でもゴッホの絵を鑑賞し「やはり、なかなか見る機会がない。大阪展でも拝見しましたが、作品の印象が変わって見える。自画像、オリーブ園の作品が好き。再会できて、うれしかった」と笑みを浮かべた。
「あの作品は、ゴッホの生涯の中でも後期の作品。浮き沈みの多い人生だったと思いますが、サンレミという土地で心穏やかに書いた作品。あったかみがある。大阪展以来、2回目の作品。やはり良い作品だと思った」と続けた。
アートについても、熱く語った。「アートは、その人を映す鏡。時々で、ゴッホの気持ちが作品に表れる。時系列で見ていただけるのが、素晴らしいところ」。自身が絵を描く時の思いを聞かれると「風景を残しておきたい、何かを記録しておきたいと思い、描く。ゴッホは、人々に希望を与えたくて創作していた。人間の強さ、優しさがダイレクトに感じられるのが展覧会の素晴らしいところ。生涯かけて残したい思い、葛藤、出会いと別れが1枚の作品に残されているのを体験できるのが素晴らしいところ」と続けた。
絵画に取り組んできた人間としての思い、専門性も言葉の端々からにじんだが、展覧会の見方については「見方は人それぞれで良いと思う」とハードルを下げた。「正解はないと思う。足早に過ぎる…見たいものを見る、見たいペースで見たいものを見るのが1番いいと思う」と口にした。
画家、アーティストを支えているのが家族であるということも、わが身と重ねて実感を持って語った。
「僕自身もそうですけど、1人では何もできない。若かりし頃はお金がない…画家やアーティストはそこまで気を配っている余裕はない。1枚でも多く残すんだ! という思いは強かったと思う」
ゴッホは弟テオ、義妹ヨーに支援されたが、松下は「この作品展を通して改めて知った部分。家族がいたことで、実物の作品を見られるということだと思う。自分も周りの人に感謝したい。家族の支えがあって代々、引き継がれていることがすごい。家族に愛されていたからだと思う」と、かみしめるように口にした。
その上で、母が過去に自分が掲載された資料を保存してくれていたことを明かした。「過去に自分が出ていた雑誌とか保管しないタイプ。実家に帰ると、母が僕の昔からの舞台のパンフ、初めて出た雑誌がファイルにしてあるのを初めて見た。ありがたいと思うし、ちゃんと取っておかないといけないなと思う」と感謝した。
今後の仕事についても「いつも目の前のことに必死すぎて、先のことは考えられないせっかく、残す仕事をしているので、先に残ってくれたら良いなと思う。音楽もやらせていただいているので…ゴッホじゃないけど家族の支えが必要だと思う」と口にした。
展覧会のイマーシブ・コーナーでは、大規模空間でゴッホの作品を題材にした、没入型デジタルアートも鑑賞できる。松下は「自分の作品が立体になって3Dで動いている。当時の画家が信じられない光景が続いている。どう感じるか、聞いてみたい」と口にした。自身が吹きこんだ音声ガイドについては「手紙も朗読した。日本人初、ゴッホ役もやりました」と笑みを浮かべた。



