歌手松任谷由実(71)が17日、都内で40枚目のアルバム「Wormhole/Yumi AraI」(11月18日発売)世界最速先行試聴会に出席した。
同作で初めて「Yumi AraI」名義を使用。AIを駆使し、荒井由実時代から現在に至るまでの数百におよぶボーカルトラックを音声合成ソフトに学習させ、“別次元の荒井由実”の声を生成し、楽曲を制作した。「ひと言で表すと、キャリアを積んできたからこそテクノロジーに今までのエッセンスをつぎ込むことができた、最高傑作」と言いきった。
自身が参加する試聴会は09年以来16年ぶりで、「(試聴会への参加は)まったくやっていないということはなかったけど、覚えていないですね」。11月17日からは全国ツアーを控え、「先日までアルバムを肉体に落とし込むのにどうしたらいいんだろう…という状態だったけど、数日前にストンと落ちて、AIと共生できた」と手応えを語った。
AIで生成したのは歌声のみにとどまったといい「Chat GPTに文字数を読ませて歌詞を作らせようとしたら新鮮味がなくて、自分ではまったく興味のない内容になってしまった」と明かした。続けて「創作は衝撃が次のフレーズを持ってくるので、置きに行くようなことは意味がない。(AIが)人だとしたら、人の心を動かせないと感じたので、人の心を動かすのは人しかできない、という確信を得ました」と語った。
さらに「日本語は音律と一緒になったときに、特に行間とか間とかが隙間にたくさん情報がある。それはまだAIは学習できない」と実感したといい、「自分がなくなってしまったらAIにのみ込まれてしまうので、自分がしっかり強くあることがAIと共生できることだと思います」と語った。



