シンガー・ソングライター杏里(年齢非公表)が17日、東京国際フォーラムで「ANRI LIVE 2025 TIMELY!!」東京公演を開催した。昨今、欧米、アジア各国をはじめ、世界各国でブームの70、80年代に日本で生まれたシティ・ポップのクイーンと呼ばれる人気は絶大で5000席が完売となった。

この日は、タイトルにもなった83年のアルバム「TIMELY!!」をプロデュースするなど関係が深い、シンガー・ソングライター角松敏生(65)がシークレットゲストで登場した。03年10月11日にパシフィコ横浜で開催した杏里の25周年ライブ「ANRI ONE NIGHT SPECIAL CONCERT~R134 OCEAN DeLIGHTS~」に角松が、そして同11月15日に横浜アリーナで開催した角松の20周年公演「TOSHIKI KADOMATSU Performance 20th Anniversary“Revenge”」に杏里が、それぞれ出演して以来22年ぶりの共演が実現。角松がギターをかき鳴らして登場した途端、会場は沸いた。横浜アリーナでもデュエットした「I CAN'T EVER CHANGE YOUR LOVE FOR ME」を再びデュエットしたほか、角松がギターを演奏した2曲を含め、3曲をともにした。

杏里は、角松との関係について「音楽仲間で1番、長いかな。20代前半に出会って、音楽をやるようになった。聴いてきた音楽も割と同じ。一緒にやりたいね、と意気投合しまして」と語った。「TIMELY!!」についても「非常にたくさんの思い出が詰まっている。角松さんに1枚のアルバムを全部、お願いしたいと思ってお声がけしたら『やろう、やろう』と。角松さんがすごいなと思ったのは、デモテープが上がってくると完成されていた。クオリティーが良い。曲が上がってくるとワクワクしました」と熱っぽく語った。

角松は、自身の横浜アリーナ公演以来、22年ぶりの杏里との共演に「前から『何かやろうよ』と言われていて、できなくて。ここで、お返ししなきゃと思って、やって参りました」と笑顔で語った。「ラジオ番組で偶然、会って『曲、書いてよ』と。全然、売れなくて事務所とトラブっていたら、社長を紹介してくれて、今日がある。事務所に入って、初めてアルバムをプロデュースした。これでダメだったら辞めようと思って、今日につながる」と振り返った。

角松は「TIMELY!!」の前の、杏里のアルバム「BI・KI・NI」からプロデュースし「TIMELY!!」から先行でシングルカットされた「悲しみがとまらない」は、杏里の代表曲の1つとなった。「(事務所社長から)『次のシングル、お前がプロデュースしてくれ』と言われて、無理、ヒット曲を書けない…それで全体のプロデュースをやろうと。(作曲の)林哲司さんに『友達に彼氏を取られちゃった、って曲を書いてよ』と言ったら、ヒットした」と「悲しみがとまらない」の制作経緯を説明。「そうしたら、アルバムで好きなことをやらせていただきますと。メチャクチャなことをやった」と笑いながら振り返った。

角松が「僕の音楽を聴いてきた人、杏里さんに向かって、礼」と言えば、杏里も「お互い、音楽の相性が合っていたんでしょうね」と笑みを返した。角松は、降壇時に「杏里、またね!」と言い、熱い抱擁を交わした。

この日、杏里は「BOOGIE WOOGIE MAINLAND」を皮切りに、アンコールを含め22曲を歌唱。83年「CAT'S EYE」、82年「思いきりアメリカン」などの代表曲の際、会場は特に揺れた。この日も歌った78年のデビュー曲「オリビアを聴きながら」をリリースした11月5日も迫る中、杏里は「47周年ですが、まだまだ、音楽を続けていきたい」と、かみしめるように言った。

7月に埼玉・川越でスタートし、全国14都市で開催中の「ANRI LIVE 2025 TIMELY!!」は、11月の仙台まで続く。杏里は「東京、最高!」と、5000人nファンに呼びかけた。「私たちの旅、ツアーは続きます。ここまで長く…角松さんに22年ぶりに来ていただき、音楽を長く続けてきて良かった。ひと言で、この場で感謝の気持ちは伝えきれない。応援してくださって…心から感謝の気持ちでいっぱい」と感謝。「歌って、歌って、歌って…歌い続けます!!」と誓った。公演の最後には、写真家のレスリー・キー氏が壇上に現れ、5000人のファンを前に、集合写真を撮影した。【村上幸将】