スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサー(77)が20日、東京・TOHOシネマズ新宿で行われた、1997年(平9)のアニメ映画「もののけ姫」(宮﨑駿監督)4KデジタルリマスターIMAXプレミア試写会舞台に登壇。人間に捨てられ、山犬に育てられたサン役に石田ゆり子(56)を起用したのは、宮崎駿監督(84)のタイプだったからだと明かした。

まず、舞台あいさつの冒頭で、石田が「28年もたって、このように見られること、幸せと思います」と感慨深げに語った。オファーを受けた当時について聞かれると「ある日、事務所に行ったら、鈴木さんがいらっしゃって、当時のマネジャーと別室で話していた。ジブリと聞くだけで、一体、何が起こるんだろうと…自分の案件とも思いませんから、こういうお話をいただいて、何で私なんだろうと…天にも昇る気持ち」と振り返った。

すると、鈴木プロデューサーが、すかさず「宮崎駿のタイプだったんですよ。それが主たる理由」と起用理由について語った。94年の高畑勲監督の「平成狸合戦ぽんぽこ」に石田が出演した際「宮崎駿が(石田に)あいさつするのを見逃さなかった。鼻の下を伸ばしていた。(キャスティングにおいて)サンは悩んでいた。声じゃない! 今、思い出した」と振り返った。

石田は「絵コンテ、企画書…書類がものすごい量を事前にいただいた。セリフが実はそんなにない。息遣い…人間ではない、動物にもなれない不思議な役。難しかった」と役作りを振り返った。その上で「海外に行くと、出演作を聞かれる。『もののけ姫』のサンと言うと『ワオ! ワオ!』と言われる」と笑みを浮かべた。

「もののけ姫」は、人間と自然の衝突を壮大なスケールで描き、1997年(平9)7月12日の初公開時には、興行収入(興収)193億円、動員1420万人という前人未到の大ヒットを記録。主人公アシタカとサン、タタラ場に生きる人々、そしてシシ神の森にすむ神々の交錯する運命を描き、普遍的なテーマを投げかけ、国内外で高い評価を得ている。

20年の再公開で、現在は興収201億8000万円、動員1500万人を記録した。4Kデジタルリマスターは、スタジオジブリが監修し、映像の細部に至るまで鮮明になり、森の緑やキャラクターの表情、そして壮大なアクションシーンがより一層、際立った最高画質となった。公開は24日~全国のIMAX劇場にて期間限定で上映する。

この日は、主人公・アシタカを演じた松田洋治(58)も登壇した。