シンガー・ソングライター松任谷由実(71)が6日放送の「NHK MUSIC SPECIAL 松任谷由実 AIとの共生」に出演。AIを使った楽曲づくりについて語った。
番組では、1970~80年代のレコーディングのマスターテープのボーカルを元に、荒井由実時代の声などもAIで生成し、楽曲制作をしている様子に密着。2022年発表の「Call me back」では1曲の一部を生成するのがテクノロジーの限界だったが、18日発売の5年ぶりのアルバム「「Wormhole/Yumi AraI」では、全編にAI生成の声を取り入れていることが紹介された。
夫の音楽プロデューサー、松任谷正隆氏も出演。荒井由実時代の声だけでは表現力に限界があるため、現在の声もAIに学習させ「第3のユーミン」の声を作る様子も伝えた。正隆氏は「今の声を混在させることでリアリティーは必ず出るわけで。現実なのに非現実、非現実なのに現実、といった方が近い気がしますね」と説明した。さらに「なんだって自由自在に歌えちゃう。だから不可能なことはなくなった。時間があればあるだけ使いますよね。だってちょっとしたニュアンスだけで歌は変わるから」と可能性を口にした。
松任谷のこれまでの楽曲制作での「苦しみ」にも言及。正隆氏は「とにかく曲を作るときに“キー”ってとっても大事なもので、そのキーでしか響かない何か世界観がある。それを現実的にレコーディングする段階で下げた段階で、最初に作ったものと違うものが世界観になっている。それがずっと彼女を苦しめていたと思う」と指摘。「だから、作った時に見えている世界観がそのままレコーディングされているのが理想的だし、これが(AIによって)できると思うと、心がオープンになって、じゃあもっと展開しようとか自由になれるから、そこが面白かったはずと思う」と変化を語った。
松任谷自身も手応えを口に。AIと合わせるためのボイストレーニングに力を入れている現状も明かし「揺れなくなりましたね、声が。それはレコーディングにはとても有効で、V(AI)と添わせる時にブレンドしやすくなった」と進化を語った。また「ずっと自分で出ると思っているところ(のキー)で曲を作っていたから、(AIによって)そこが使えるということが分かったので、キーに縛られずに、今回すごく自由に曲を作りました」と語った。



