年齢を積み重ねたせいか、若かりし頃よりも“熱量”が高い人に興味を持つようになった。
以前、音楽専門学校内オーディションの審査員をした経験があるが、参加者の熱量が全く感じられなかった。2000年代初頭だったと思うが、学校関係者にそう話すと、当時若者の間では“一生懸命=ダサい”という風潮があったようだ。おじさん記者にとっては、信じ難い話だった。
あれから20数年たった今、改めて“熱量をこそ人を動かす”と感じている。
先月、純烈の弟分「モナキ」がスポーツ新聞各社を回った。その取材対応をしたが、折り目正しく、その熱量に圧倒された。昭和生まれのおじさん記者にとっては、これから船出となるその姿はすがすがしく映った。
初キャンペーンを見ておきたい。そう思いメンバーに話すと「ぜひきてください!」。これを真に受け、ユアハイム八千代台へと足を運んだ。ステージ前にはチラシ配りも行っていた。デビュー前ということもあり、世間的な知名度はまだ低い。チラシを受け取ってくれる人も2~3割といった程度だった。それでも4人は大声でアピール。受け取ってくれた方には、厚い感謝を述べていた。
初ステージには思うところもあったが、実に熱のこもったステージだった。2回開催の初回には酒井一圭(50)が登場。客席を回って歌うラウンド時に「握手に集中しすぎて全然歌えてなかったやん!」とゲキを飛ばした。それでもおヨネ(28)は2回目も歌えていなかった。だがそれもある意味、ファンサービスを一生懸命やっていた結果と、実際に見て感じた。
関係者の勧めで楽屋に顔を出したが、「この状況は当たり前じゃないからな!」と加藤浩次ばりに説いていた。だが、おじさん記者を見るや否や「わざわざありがとうございます。よろしくお願いします」と想像以上の元気なあいさつ。おじさん記者を認識しているがどうかは別にしても、人としての気持ち良さを感じたし、応援したいとも思った。
またつい先日、お笑いコンビ「レインボー」のイベントを取材した。パーソナリティーを務めるTOKYO FMの番組リアルイベントだが、そこで見せたジャンボたかお(36)の熱量に感動した。
リスナーの悩みに答える人気コーナーをリアルで開催。この日は、恋の相談と、番組への投稿を機に芸人としての人生を歩み始めた20代男性2人の質問に、半端ない熱量で答えた。その熱量のせいか、予定されていた1時間半のイベントは45分押し。仕事としてはぶっちゃけ迷惑なのだが、見ていて楽しくもあり、その人柄に興味を覚えた。
イベント終了後、ジャンボは「とにかく誰かにバカと言われようが、人を救いたいと思っている」。また、キング・オブ・コントで結果を出す前から番組を任せてくれたTOKYO FMへの恩義を熱く語った。その姿に「ラジオを聞いてみよう」と思った。
いつの時代も年齢、性別など関係なく、人を動かすのは“熱量”だと思う。芸能記事は、そんな“熱量”を伝える記事でもいいのではないかとも思った。【川田和博】



