TBS系「news23」に出演するフリーアナウンサー小川彩佳(41)は22日夜の放送で、高市早苗首相が同日に開かれた日本成長戦略会議の中で、持論の裁量労働制の拡大に向けて検討を加速するよう伝えたことをめぐり、首相の方針に不安の声が根強いと指摘した。
高市首相は「働き方改革」の一環として、今年2月の施政方針演説で、裁量労働制の見直しを検討する方針を表明した。多様でさまざまな働き方が業務の効率化につながるとの声がある一方で、長時間労働につながる可能性もあるとして、労働者の生命や健康確保の観点から慎重であるべきとの声も根強い。
番組では、高市首相が22日の会議で「経済界として健康確保、長時間労働防止、処遇改善にしっかり取り組まれるとの発言も踏まえ、こうした(企業側の)乱用防止措置を前提に、制度対象のあり方について見直しの検討を進めてください」として、上野賢一郎厚労相に指示を行ったことのほか、裁量労働制で働く人のさまざまな声を伝え、どんな実態となっているかも伝えた。
小川は、ゲストの1人でPodcastプロデューサーの野村高文氏に「なぜ、この制度を見直すことが検討されているのでしょうか」と指摘。野村氏が「いちばん背景にあるのは人手不足。これまでの、長く一定期間働くという働き方がだんだんそぐわなくなってきて、より一層多様で柔軟な働き方を、社会全体として認めていく必要がある」として、AIの使用やリモートワークなども含めた働き方が認められていることに触れながら「いろんな方を戦力にしていく必要があることが背景にあります」と解説した。
一方、小川は「必要性を訴える声がある一方で、総理の発言の中には『乱用を防止する措置というのが前提』という言葉もありました。裁量労働制といっても、働き手自身に裁量がない場合もあるわけですよね。どのような働き方を選択するか自由に決められない場合に、本人が望まない形での長時間労働につながるのではないかという不安も根強いと思います」と懸念を示し、再び野村氏の見解を問うた。
野村氏は、自身も裁量労働制で働いた経験があるとした上で「職種で裁量があっても、上の方は裁量があっても若手は事実上、裁量がないということがよく起きる。会社によって意識の差にばらつきがあります」とした上で、「私は比較的、守られていたと思いますが、そうではない現場もあるとよく話を聞く。例えば、伸び調子の企業で楽しく働いてしまって長時間になる例もある。会社が歯止めをかけたり、そうならないための仕組みづくりは必要」と述べると、小川は「歯止めのあり方ですよね」とうなずきながら応じた。



