フリーアナウンサー小川彩佳が5日夜放送されたTBS系報道番組「news23」にメインキャスターとして生出演。広島原爆の日を前に、核軍縮が遠のく世界情勢に対し現地からメッセージを発した。

小川は広島で友やきょうだいを原爆で失った被爆者らに取材。81年前の悲劇をあらためて徹底取材した。

スタジオでは世界各国の核保有数データなどを報じ、世界の核軍縮が後退しているなどと伝えた。スタジオから「だからこそ広島から発信される世界のメッセージがより尊いものになっていると思います」と問われると、小川は広島からの生中継で「そうなんですよね。この平和公園では、6日の朝8時から平和記念式典が行われるんですけれども、そこでですね、広島の松井市長が読み上げる平和宣言の中身が入ってきています。大国の横暴な振る舞いが続いていることに加えて、今年の5月に、国連のNPT核拡散防止条約の再検討会議で成果文書が採択できなかったことなどに言及される予定で、核軍縮の停滞を続けていることについての広島の強い危機感がにじむ内容となっています。さらに“第3のヒロシマ、ナガサキを生み出しかねない”との懸念も盛り込まれる予定で、この年々広島からの発信の危機感が高まっているように感じます」などと話した。

そしてスタジオでは、この1年で、日本でも新しい高市早苗総理が就任し政権の枠組みが変わっている中で、与党内からは非核3原則の「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず」のうち、「持ち込ませず」について見直しを求めている動きがあることなどを伝えた。

これをうけ、広島にいる小川は「そうですね。こうした動きを受けて被爆者のお1人がおっしゃるのは“自分たちが望む世界とは逆の方向に行っている”…そうした言葉なんですね。私、ここに立つと思い出すのが10年前のことです。当時のオバマ大統領が現職のアメリカの大統領として初めて、この平和公園を訪れたのがちょうど10年前のことなんですよね。当時現場を取材していて被爆者の方々が口々におっしゃっていたのが“ようやく、やっとここまで来た”という言葉です。涙と高揚感をにじませていらっしゃいました。そうした皆さんが少しずつ少しずつ積み重ねてきたのが、“核兵器、原爆を2度と使ってはならない、使わせてはならない”という人類共通の規範だと思います。ただその規範に今や公然と、“とはいえ”という言葉が付けられるようになってきました。『“とはいえ”、安全保障の環境が厳しい』『“とはいえ”、核抑止を手放すわけにはいかない』…といったように。もちろんそうした議論は必要だと思います。ただ、この広島に刻まれているのは、ひとたび原爆が使われたときの圧倒的なリアル、圧倒的な痛みです。そうした記憶に触れた時に私たちは同じ温度で、“とはいえ”を付けることができるのか。そうした問いをこの広島が私たちに投げかけているように思います」とカメラをしっかり見据え、話した。