女優中村ゆり(なかむら・ゆり、本名・中村友理)さんが9月1日、直腸がんのため死去した。44歳。14日、所属事務所から発表された。
中村さんは21年7月11日付の本紙インタビュー企画「日曜日のヒロイン」に登場。テレビ東京系の21年7月期連続ドラマ「ただ離婚してないだけ」出演の意気込みを語った。その中で、井筒和幸監督(73)への感謝を口にした。中村さんは07年、井筒監督の映画「パッチギ!」の続編「パッチギ! LOVE&PEACE」のキョンジャ役に抜てきされた。当時のインタビューを再録する。
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昨年、BSテレ東「今夜はコの字で」で民放連ドラ初主演し、今年1月期、入れ替わりを描いたTBS系「天国と地獄~サイコな2人~」でも好演した。病と闘うシングルマザーを演じるCMも印象的だ。注目度が増している実感を聞いた。
「いつも通りです。来た仕事を1つ1つちゃんとやって、また次の仕事に取り組んで…という感じです。褒めてもらえたり、飛躍の作品になったねと言ってもらえるのは、たまにあるおまけのようです」
映画「パッチギ! LOVE&PEACE」(07年)の井筒和幸監督の言葉を振り返りつつ、今の状況に喜びを隠さない。
「井筒さんに『平均的な顔立ちしてるから、お前、何の役もできそうやな』って言われました(笑い)。仕事が絶えずあるのはめちゃくちゃうれしいですし、ありがたいです。自分の足りなさや自信のない部分を隠さないようになったので、サポートしてあげようという方が自然に増えてくださったのかな。映画もドラマも皆で作るもの。素直に周りに助けてもらえるようになりました」
周囲のサポートに甘えるのではなく、自分がやれることは徹底的に行う。
「20代のころに比べ、すごく慎重で臆病になって、徹底的に準備するようになりました。若いころは感性だけでやれたこともありましたし、できなくてもそれも魅力、という部分もあると思います。私くらいの年齢になると、できないと、何のために来てんだってことなっちゃいますから」
転機の作品は「パッチギ!-」だとした。当時の取材に「初日から思いっきり怒られた」と話している。熱意ある現場だった。
「女優にしてくれたのは『パッチギ!-』であり、井筒さんです。徹底的にやってもらえて幸運でしかないです。映画への熱量がすごく高い人たちで、当時のプロデューサーさんが『日の当たらない人たちに光を当てる映画を作りたい』と言ってました。私もそんな作品に関わりたいです」



